BOXセットの誘惑

DHM 50TH Anniversary Box/Various (Box)

巷で話題の「DHM 50TH Anniversary Box」であるが、タワーレコード店頭で現物を見つけ、5,390円という値段に打ちのめされつつ即購入してしまった。(上の画像リンクはAmazonであるが、お値段は1万円前後なのでご注意を)

それにしてもどうすんだ、50枚。一日一枚聴いても50日、二日に一枚ペースなら100日、三日に一ま(←いい加減にせい) それより何より、普段古楽なんてそんな熱心に聴いてないし(おい)

しっかし最近のBOXモノは内容・値段ともに充実していて、お買い得感がやたらと高く感じる。上記DHM BOXの一枚あたり単価が100円ちょっとってのは極端にしても、単価500円前後のものならフツーに転がってるんじゃあるまいか。一枚モノのCDが2,000円とか、国内盤新譜CDが2,800円とか、なんかものすごい高級品に感じてしまって、買うのにすごく勇気がいる。

こうなってくると、iioさんが「日経パソコンオンライン」でのコラムで書いてる通り、「レーベル横断的な定額音楽配信サービス」が開始されるのを待つばかりというのが、今日的なクラヲタ界の状況なんであろうか。

とはいえ、やっぱりオールドファッションな自分としては、「所有する喜び」みたいなものは否定しきれない。DHM BOXのCD50枚分の重量感、なかなかにできの良い外箱と、そこにぎっしり詰め込まれた50枚の紙ケースが与える視覚的な満足感というのは、少なくとも僕の世代ぐらいまでには有効だと思う。やっぱCD(かつてのLPも)は、棚に並べてナンボですよ。

でもまあやっぱり、時代の流れは定額制のオンデマンド配信へと向かうのだろう。定額サービスがあって、自宅に大容量のミュージックサーバがあって、さらにはデジタル音源の良質な再生装置があれば、それで満足できる世代が登場するのは間違いないだろう。

BOXセットの乱発と乱売は、一種の在庫整理(あるいは棚卸し)みたいなものなんだろうか。買う側、そして聴く側としては、ありがたく高コストパフォーマンスのBOXを買わせてもらうのが正解だと思うことにしたい。

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プーランクを聴く

「熱狂の日」に触発されて、おフランスの音楽を…というわけではなくて、そのもうちょっと前の春先に、プーランクを聴いていた。

Poulenc

EMIの輸入盤で、「ピアノ曲集」と「室内曲集」それぞれ2枚組を買って聴いていたのだが、同じ音源を4枚組にまとめたセットが、Brilliantから出ている。(上の画像参照。リンク先はHMV。AmazonではこのCDは見つけられなかった) 4枚組で2千円前後だし、このセットでピアノ曲と室内楽曲がほぼ揃うようなので、なかなかにお買い得であろう。

室内楽集のほうには、ヤキトリオ@のだめでお馴染みの「ピアノ、オーボエ、バソンのためのソナタ」も入っているが、ぼけーっと始まった音楽が、すぐに賑やかなアンサンブルになる冒頭が楽しい。ああ、ヤキトリオの実演が聴いてみたい(笑)

ピアノ曲集のほうも、軽妙洒脱というか、オサレ感漂う曲が多いのだが、飛び抜けて有名なのは「エディット・ピアフに捧ぐ」だろうか。田部京子「ロマンス」にもこの曲が収録されているが、あちらはしっとり、しみじみとした演奏。こちらのタッキーノの演奏は、やや早めのテンポを揺らがせつつ、いかにもシャンソン風の「語り」の雰囲気に溢れている。さすが本場、と言っておこう。

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ミヨーを聴く

うう、このタイトルで記事を書くのは久しぶりかも。なんせ年末からこのかた、昨年山ほど買った箱物CDの消化に勤しんでたりして、なんというか、全然きちんと「音楽」を聴いてない状態だったのだ。とまあ、そんなセルフ言い訳はともかく、ミヨーである。

吉田秀和「LP300選」でのミヨーの推薦曲は、劇音楽(オペラ?)「クリストフ・コロンブ」なのだが、こちらはCDが見つけ出せなかったので、次点にして恐らく彼の曲としては最も有名な「世界の創造」を聴いてみた。CDはいくつか出ているのだが、有名どころを網羅しているっぽいNaxosの一枚を買ってみた。(HMVはこちら、Amazonでは情報が少なすぎるのだが、恐らくこちら

冒頭の「世界の創造」にまずびっくり。ビッグバンド・ジャズに触発されたという、管楽器主体の小編成バンドによる音楽は、どことなく安っぽくてもの悲しい。が、曲が進むにつれ、曲に暖かみが生まれ、賑やかに楽しく変化し、そして仲むつまじい雰囲気でエンディングを迎える。なるほど、瀟洒にして才気溢れる曲である。

以下、ラテンテイストたっぷりの楽しい「屋根の上の牡牛」、カントリーテイスト溢れる「プロヴァンス組曲」と続き、最後は歌詞のない四人の歌手とオーケストラによるバレエ音楽「男とその欲望」という構成になっている。

「男とその欲望」は、話の筋というかテキストが分からずに音楽だけ聴いていると、少々難解かつ退屈ではあるのだが、それ以外の曲はただ聴いてるだけでも、充分に楽しめる。ミヨー、いいんじゃないでしょか。

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「wish」~亡き歌姫のための

wish(DVD付)

2005年11月に他界した歌手・本田美奈子が書き残した歌詞をもとに、彼女の音楽活動に積極的に関わっていた井上鑑が中心となって作り上げた曲。このパッケージには、CDにメイン曲「wish」とそのクラシカル・アレンジ「requiem~wish~」、DVDに井上鑑の呼びかけクリップと、「wish」収録シーンが収められている。

「wish」自体は、ゴスペル調のストレートな楽曲で、井上鑑の手になるアレンジもストレート。ある意味平凡な仕上がりの曲ではあるが、しみじみと心に沁みる歌詞と、曲の途中から参加している福山雅治のヴォーカルが印象的。もう一曲、同じ「wish」のクラシカル・アレンジ版「requiem」は、室内楽的な構成に違和感なく尺八が加わり、なんとも美しいインストゥルメンタルとなっている。

派手さは無いが、ついつい繰り返し聴いてしまう一枚である。

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「田部京子 / ロマンス」

ロマンス~ピアノ小品集

プレイアデス舞曲集」でのあまりに美しい演奏で、ずっと気になっていたピアニスト・田部京子の一枚が、良質の廉価CDシリーズ<クレスト1000>でリリースされたので購入。(ちなみにHMVでは、2枚買うと20%オフセール中である)

収録されたのは「月の光」や「亡き王女のためのパヴァーヌ」といった有名曲から、ボロディンやムソルグスキーのマイナーな小曲まで、全部で15曲。アルバムタイトル通り、いずれもしっとりとしたロマンティックな曲ばかりである。ただ、ここでの田部京子の演奏は、大げさな身振りでロマンスを歌い上げるというよりも、穏やかに控えめに、それぞれの曲の魅力を伝えようとしている感じ。「プレイアデス舞曲集」で感心した、繊細で美しいピアノの響きが、ここでも聴けるのに大満足である。

耳当たりの良い静かなアルバムではあるが、BGMとしてだけ聴くのは、あまりにもったいない。このところ、毎晩寝る前に数曲ずつ楽しんでいる。オススメの一枚。

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「ラフマのピアコン」

例によって録画で見たのだが、TVドラマ版「のだめ」も、早Lesson 6終了。恐らく全10話と思われるので、残りは4回かー。ここまで見ている限りだと、原作エピソードのつぎはぎ具合も巧妙だし、最後まで楽しく見られそうである。

さて、前回と今回のメイン曲はラフマニノフのピアノ協奏曲第2番。劇中(原作でも)、音大生が「ラフマのピアコン」とか言ってたけど、そう略すものなの? 「ラフマ」なんて初めて聞いたぞ。

で、その「ラフマのピアコン」だが、Lesson 6で登場した2台ピアノ版、Amazonで探してみたら楽譜を発見。CDはドラマのサントラ盤以外では見つからなかったのだが、たぶんもっとコアなファンブログで紹介されていると思うので、そちらを参照のこと(こらこら)

通常のピアノ&オーケストラ版だが、ちょっと前に買ったエレーヌ・グリモーの5枚組ボックスセット(リンク先のAmazonだと3,600円前後だが、HMVやTowerの店頭では2,500円ぐらいだと思う)にこの協奏曲が入っていたので、こちらを何回か鑑賞。グリモーがまだ10代の頃の録音らしいが、若々しくバリバリ弾く姿が爽快。ミルヒーの言う「クネクネ」は全然無いっすね(笑)

もうひとつ、アシュケナージとプレヴィンのも聴き直してみたんだが、うわー、こんないい演奏だったとは思わなかった。なんというか、ロマンも情緒もロシアの香りもお色気もてんこ盛りである(褒めてます)  やっぱこのぐらい濃いほうが、この曲には合うような気がする。ごめんよ、エレーヌ。

ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第1~4番
↑アシュケナージとプレヴィンによる全集。おすすめ。

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「のだめ」Lesson4~エロイカなベト7

録画してあった「のだめ」第4回(Lesson4)をようやく見る。うーん、やはりどう考えても、録画してまで見るのは(以下略)

で、Sオケ&指揮者・千秋のデビューとなった「ベト7」であるが、原作では「エロイカ」。コンマス・峰発案のジミヘン弾き(?)は、第2楽章の葬送行進曲で出てくるので、実写でもエロイカを期待したのだが、うん、7番も悪くないぞ、全然。なんせドラマのテーマ曲だし。

こうやって見てみると、原作を尊重しつつ、ドラマはドラマでうまく話の流れをアレンジしているのがわかる。さすがにキー局の月9ってのは、力の入れ方が違うな。

さっきAmazonのミュージックカテゴリ(クラシック)を見てみたら、ベストセラーがほとんど「のだめ」関連になっているのに唖然。影響力あり過ぎである。ライトな「のだめ」ファンであれば、12月発売予定の「のだめカンタービレ ベスト100 (通常盤)」あたりがお得な選択っぽいが、クラヲタな方々としては、各自のオリジナルセレクションを作成するのが基本だろう。

ヲタの辺境にいる(ような気がする)自分としては、とりあえず所有している7番をセルフチェック:

クライバー/ウィーン・フィル
朝比奈/日本フィル(全集)
ノリントン/ロンドン・クラシカル・プレーヤーズ(全集)
ベーム/ウィーン・フィル(所有しているのはLP)

7番といえばやっぱりクライバーかなぁ、と思いはするが、ノリントンのハジケっぷりもSオケノリで、結構好きである。オリジナルセレクションに加えるとすれば、これかも←かなり本気

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大木正夫を聴く

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大木正夫:交響曲第5番「ヒロシマ」」(Naxosのサイトはこちら

吉松隆のblogで知って以来、いつか聴いてみようと思っていたCDを、ようやく鑑賞。実のところ、CD自体は7月初旬に購入していて、8月中には聴こうと思っていたのだが、いざとなるとなかなか聴く勇気が湧かず、10月も終わろうかという頃、思い切って聴くに至ったのであった。

感想・・・と言っても、上記吉松隆の記事に特に付け加えるようなことも無いのだが、それにしても余りに辛い音楽。戦争、そして核兵器の災厄の後には、何の希望も救済も残されないということが、恐ろしいほど見事に音化されている。

何度も繰り返して聴こうとは決して思えない曲ではあるが、少しでも気になるのであれば、一聴の価値はある。というより、こういう曲を「聴かせるべき」連中というのが、あっちにもこっちにもいるのではないか、などと感じる昨今ではある。

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先日観た「父親たちの星条旗」に、いい台詞が出てきた:

「戦争を知っているという馬鹿な奴に限って戦場を知らない」

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オネゲルを聴く~「火刑台上のジャンヌ・ダルク」

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オネゲル:火刑台上のジャンヌ・ダルク(小澤征爾指揮)

オネゲルを聴くにあたって、吉田秀和「LP300選」に選出されているこの曲を聴いてみたいと思っていたのだが、タイミング良くタワーレコードから限定復刻盤が発売されたので、買って聴いてみた。ちなみにこのCD、日本語による解説と、全編の歌詞対訳が収録された分厚いブックレットがついていて、お値段たったの1,000円である。偉いぞ>タワレコ

囚われ、火刑を待つばかりのジャンヌと、彼女の魂を救おうとする司祭の会話を中心に、彼女の回想が歌と音楽で表される、ドラマチックかつファンタジックな作品である。ジャンヌ役は女優のマルト・ケラー。「マラソンマン」とか「ボビー・ディアフィールド」とかで見た記憶がある。歌わずに台詞だけという役だが、響きの美しいフランス語が印象的。

音楽は劇的であると同時に、現代的な技巧も凝らされていて、聴き込みがいがあるのだが、なんども繰り返して聴くには、ちょいと体力が必要かも。「劇的オラトリオ」と銘打たれてはいるので、オペラとは違うのだが、やはりこういう作品は、映像で観てみたいものではある。

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「海の日記帳」~去りゆく夏に

Miyoshi

僕のピアノだが、いつまでたっても先に進んでおらず、教則本のひとつとして使っているMiyoshiピアノ・メソードとは相変わらず格闘の日々である。とはいえ三善晃の考案によるこれらの練習曲は、ほんの10数小節のものでも、思いがけない響きが隠されていて、難しいなりに楽しめるものでもある。

その三善晃の小品集「海の日記帳」を購入、聴いてみた。

基本的にはメソードと同様に、ポリフォニックなスタイルに、思いがけない響きの和音を交えつつ、叙情豊かな世界が展開されている。本来は子供のための練習曲集なので、使われる音が少ないシンプルな構成。曲名はすべて海にちなんで付けられているが、真夏の海辺というよりは、夏が去って、誰もいなくなった海の小景集といった趣の曲集である。以下、ライナーノーツの三善晃の文章から:

私は私のピアノで、私の言葉を語る。これらの小品は、自分の大好きな海の、イメージの風景画、あるいはソネットである。これらを、(中略)世界の大地に立っているすべての子供たちに贈りたい。

演奏は作曲者自身。砂浜で見つけた、美しい貝殻のような小品集である。

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オネゲルを聴く

エルガーを聴いたあと、夏の間はオネゲルを良く聴いていた。

Honegger: Symphonies Nos. 1-5; Pacific 231

↑の交響曲全集を買ったので、それをMP3プレーヤーに放り込み、繰り返して聴いていたのだが、いっぺんに5つの交響曲を連続再生してばかりいたので、どれがどれだか、良く分からなくなってしまった(汗) (ちなみに、上記交響曲全集は2枚組で、リンクを貼ったAmazonでは1,613円とのこと。もちろんHMVやTowerのほうが安い。僕は渋谷Towerの店頭ワゴンセールで、1,250円ぐらいでゲット)

もっとも、有名どころの3番と5番はさすがに別格で、耳に残る箇所が多い。吉田秀和の言葉を借りれば、3番は「その深い霊感によって、大戦中と後の苦悩に悩む人びとに、非常な感銘をあたえた傑作」であり、5番は「強い、霊感にあふれた作品」ということになる。

この全集中に、「パシフィック231」も収録されている。この曲については、以前円海山さん方面で、かなり内容の濃いアナリーゼがあったので、そちらをご紹介。ってゆーか、分析スゴ過ぎ(驚)

以前紹介した「名曲をめぐる」でも、「パシフィック231」が取り上げられている。それによれば、車輪の配置が前部から2-3-1となっている機関車を、アメリカでは「パシフィック」タイプと呼び、同じ型式の機関車を、ヨーロッパでは「231型」と呼んでいるから、「パシフィック231」というのはダブった表現と言うことになる・・・というプチ蘊蓄が披露されている。(あ、もしかして常識?)

オネゲル、もうちょっとちゃんと聴かなくちゃなー。

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夏休みコンサート'06

日本フィル「夏休みコンサート」を聴きに、サントリーホールへ出かけてきた。(7月30日、サントリーホール。午前の部)

もう一昨年のことになるが、同じく日本フィルの「こどもの日コンサート」というのに出かけて、とても楽しい思いをしたので、今回はそのアップグレード(?)編である。

コンサートは3部構成で、第1部がオーケストラの名曲演奏。第2部がオーケストラとダンスによる「火の鳥」、そして第3部がみんなでオーケストラに合わせて合唱というプログラムである。なお、第1部の曲目は以下の通り:

・ヴェルディ「アイーダ~凱旋行進曲」
・ヴィヴァルディ「四季から春」
・チャイコフスキー「くるみ割り人形より花のワルツ」
・エルガー「威風堂々第1番」

冒頭の「アイーダ」では、後方客席(P席)の後ろにトランペット4本を配し、高らかにテーマを吹き鳴らす。つかみはオッケー、って感じである。以下、どの曲もそれぞれに聴き応えがあるうえに、指揮者(下野竜也)のバトンに導かれ、オーケストラも派手目の演奏振りで、賑やかしくも華やかな第1部であった。

休憩を挟んだ第2部は、音楽とダンスによる「火の鳥」。ダンスといってもクラシック・バレエではなく、えーと、なんていうんだ、イマドキ風のダンスである。ほら、J-POPの皆さんの後ろでノリノリで踊ってるようなやつね。まあでも、踊り自体はアクティブでカッコよく、特に子ども達にはウケてたみたい。(ちなみにイワン王子役の子は小学5年生、ツァレヴナ姫役の子は中学2年生だそうである。びっくり) しかしこういうのを見ると(聴くと)、やっぱりバレエ音楽ってのは、踊りと音楽と両方揃ってこそのものなのだなぁ、と改めて感じたりする。

さて、大喝采で「火の鳥」が幕を閉じると、それまで進行役を勤めていた江原陽子さんのリードで、会場全員で大合唱。曲目は「となりのトトロ」から「さんぽ」(定番ですね)、「夏の思い出」、「翼をください」、「気球に乗ってどこまでも」。皆さん気持ちよさそうに歌っていたのだが、会場のところどころから、良く通るソプラノやテノールが聞こえていたのは、そういう経歴をお持ちのお父さんやお母さんだったのだろうか。

賑やかに合唱を終えたところで、アンコールはこれまた定番の「ラデツキー行進曲」。皆さんとっても場慣れしてるようで、拍手の強弱なんか、すっかりお手の物という感じである。

夏休みの一日に、子どもも親もそれぞれに楽しめる、ナイスなイベントだと思う。前売りは全公演完売のようだが、日本フィルに直接問い合わせれば、直前でもチケット入手の可能性はありそうなので、気になった方は是非チャレンジを。

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「夏休みコンサート」でググってみたら、日本フィル首席トロンボーン奏者・箱山芳樹氏のblogに遭遇。素晴らしいコンサートへの感謝の意を表しつつ、トラックバック送らせて戴きますです。

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エルガーを聴いていた

サッカーW杯期間中は、主にエルガーを聴き散らかしていたのだが、ほとんどサッカーに気を取られて、CDの感想を書くほどじっくり聴けなかった。と自分に言い訳しつつ、ちょこっとだけアリバイ的に備忘メモ。

今回聴いたCDを整理しておくと、まずはEMIの7枚組BOXセット。(HMVでは、こちら

このセットで、二曲の交響曲をほとんど初めてきちんと聴いたのだが、ロマン派というか、シュトルム・ウント・ドランクって感じの波瀾万丈系音楽。なかなか面白い曲だと思いはしたが、両方ともちょっと長過ぎるような気がする。

以前も書いたが、エルガーの自演盤は1930年前後のSP録音からのリマスター。演奏自体は悪くないと思うのだが、まあこれはほとんどオマケみたいなものだろう。

「威風堂々」全曲(1~5番)という盤もあるが、これはやっぱり1番が飛び抜けた名曲・名旋律なので、2番以降は正直面白みに欠ける。

行進曲主体の盤もあるのだが、何故かウォルトンの「Crown Imperial March」(とあと一曲)も収録されているのがご愛敬。あ、でもウォルトンの行進曲は良く聴く曲だし、壮麗な佳曲なので許す。

あと「Lighter Elgar」と題した小品集もあって、オーケストラ版の「愛の挨拶」なんかも収録されている。どの曲も、地味ながらも耳馴染みの良いメロディーに溢れていて、聴き心地が良い。

もうあと一枚は、ラトル指揮バーミンガム市響の「エニグマ変奏曲」、他。「エニグマ」はバルビローリのも持っているので両方聴いてみたが、ラトルの演奏のほうがおとなしめなのは意外だった。それにしても、「エニグマ」はいい。各変奏を知人それぞれのイメージにあてはめる趣向も楽しいし、変奏自体も良くできている。第9変奏「ニムロッド」のおおらかさなんか、いかにもエルガーという感じだ。自分のイメージをあんなメロディーにしてもらえたら、さぞかし気分がいいことだろう。

その他、ヴァイオリン協奏曲も聴いてみた。

Elgar: Violin Concerto/Cello Concerto

英Virginの2枚組で、ヴァイオリン協奏曲(シトコヴェッキー)とチェロ協奏曲(イッサーリス)、それに歌ものの「Sea Picture」が収録されている。(HMVはこちら

ヴァイオリン協奏曲も初めてちゃんと聴いたのだが、交響曲と同傾向というか、ドラマチックで面白いことは面白いのだが、やや散漫な印象。ずいぶんと長い曲に聞こえるのだが、演奏時間は確かに長くて、3楽章ながら50分弱ある。

イッサーリスのチェロによる協奏曲だが、あえて大げさにならないようにアプローチしたのだとは思うが、さすがにデュ・プレの演奏と比べてしまうと、単に淡泊なだけに聞こえてしまう。これはもう、デュ・プレの演奏が別格なのだと思うしかあるまい。

(もう一枚、「のだめ」にも登場するヴァイオリン・ソナタについては、こちらで記事を書いた)

エルガーと彼の音楽は、恐らくは音楽史的に見ると、それほど重要な足跡は残していないのかもしれない。それかあらぬか、吉田秀和の「LP300選」では、エルガーの名前はまったく出てこない。それでも、「威風堂々」のメロディーは今でも世界中で演奏され、歌われている。「エルガー好き」というのは、案外カッコイイ存在かもしれない。

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W杯のBGMはこれで決まり!~「World Soccer Classics」ゲット!

Wsc1

iioさん@CLASSICAにてかねて案内のあった「ワールド・サッカー・クラシックス」が発売された。出かけたついでにHMVに寄ったら、目立つところに飾ってあったので、即ゲット。

選曲のセンスの良さもさることながら、やはり圧巻は内容充実の解説である。この音楽と解説があれば、サカヲタのクラヲタ化のみならず、クラヲタのサカヲタ化も充分にあり得るに違いない。たぶん。

コンピ物ってのは最近良く見かけるが、このCDみたいに、やはり何らかのポリシーなりこだわりがあったほうが面白い。それに加えて、すっきりとしたパッケージデザインに、何気にオサレなCDラベルと、パッケージとしても完成度高。サカヲタ男子が、女子に聴かせてあげるもよし、サカヲタ化中の女子が、教養の一環として所有するもよし、使い勝手の良い一枚である。

W杯も既に後半戦だが、残りの期間、このCDをBGMに楽しむこととしよう。

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岩城宏之の思い出

岩城宏之が亡くなった。

岩城宏之の実演には、一度だけ接している。かれこれン十年前、僕が中学生だった頃のことだ。

細かいことは忘れてしまったが、青少年向けの土曜日のマチネだったように記憶している。演奏されたのは、モーツァルトの「ハフナー」交響曲と、ストラヴィンスキー「春の祭典」。(あともう一曲あったような気がするのだが、思い出せない)

「ハフナー」も良かったが、圧巻は「春の祭典」だった。実演で「ハルサイ」に接するのは、もちろん初めてだったのだが、それを差し引いても、大きな動作でオーケストラを自在に操る指揮者の背中は、今でも強烈な記憶として残っている。

僕をそのコンサートに連れて行ってくれたクラヲタの友人が、開演前には「N響は時々手を抜くからなぁ」などと訳知り顔で言っていたのに、終演後は「今日のはまあまあだった」とのたまっていたことも、これを書いていて思い出した。

その後は結局、一度も岩城宏之の実演には行かずじまいだった。ヨーコさん@LA DOLCE VITAが書いている通り、「会いたい人にはすぐ会わなくてはだめ」なのだ。見るべきもの、触れるべきこと、知るべきことはあまりにも多く、そして人生は短い。

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エルガーを聴く:ヴァイオリン・ソナタ

フランク & エルガー : ヴァイオリン・ソナタ

ちょっとブラームスっぽい、ロマン派の香り漂う佳曲である。最初聴いたときは、なんだか印象が薄かったのだが、何度か聴き返しているうちに、特に2、3楽章の味わい深さが感じられるような気がしてきた。

「のだめカンタービレ」 第6巻に登場することで一躍有名になったであろうこの曲であるが、「のだめ」の該当場面で、千秋の母方の祖父が、この曲についてこう語っている:

「カッコイイ曲だろう」
「古典的だろうと単純だろうと「これがオレの音楽だ!」という彼の気持ちがね」

五嶋みどりの演奏は、美音をフルに生かして明るく華やか。これがエルガー向きかどうかは良く分からないので、他の演奏も聴いてみたいものだ。特筆すべきは伴奏のロバート・マクドナルドで、知的にして控えめで、好感度大。独奏者にとっては、理想の伴奏者なのではなかろうか。

じっくりと味わうに相応しい、滋味溢れる一曲である。

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エルガー月間

連休中はモーツァルトを中心に聴いていたのだが、連休明け後は、先月聴いてたディーリアスの続きってことで、エルガーをまとめ聴き。

エルガーのCDはチェロ協奏曲ぐらいしか持ってなかったので、交響曲集でも買おうかな・・・とHMVに出かけたのだが、値段につられてボックスセットを買ってしまった。

Elgar1

(Amazonだとこれっぽいが、データが少なくて良く分からない。7枚組だから同一だと思われる)

このボックスセット、HMVの店頭で5,300円ぐらいだったのだが、HMVのサイトでのキャンペーン(輸入盤CDを3点まとめて買うと20%オフ!、だそうだ)なら4,360円。うーん、悩ましい・・・

ところでこのセット、EMIのエルガー作品音源を集めたものだが、あんまり統一性はなくて、単品CDを7枚まとめてセット売りしてます、みたいな感じ。まあ内容的には主要作品を網羅しているし、お値段もそこそこだし、これといって文句は無い。ただ、エルガーの自作自演集みたいなのが一枚あるのだが、これは評価の分かれるところか。ヒストリカル音源として貴重なのかもしれないが、1930年前後のノイズたっぷり録音ばかり聴かされるのは、ちとシンドイ。まあでも、デュ・プレの先達女流奏者、ハリソンのチェロ協奏曲はとても良い演奏だった。

と、こんな感じで5月中はエルガーを聴き散らかし中である。

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のぞき見「熱狂の日」

こどもの日の昨日、「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン(熱狂の日)」はチケットも取りそびれたし、今年はスルーだな~・・・と思っていたのだが、同音楽祭の公式レポート・ブログをはじめ、巡回先のブロガー諸氏の楽しそうなレポートに触発され、とりあえず雰囲気だけでも味わおうと、思いつきで出かけてきた。

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でまあ、出かけたのはいいんだが、結局は最低ひとつは有料プログラムに参加していないと、各種イベントに参加できないことが判明(泣) もっとも、これは公式サイト他の情報にちゃんと明記されているので、事前に確認しなかった自分が悪い。

仕方なく、広場の大型スクリーンでライブ中継を見たり、NHK-BSでの番組風景を覗いたり、モーツァルト市場で買い物したりと、まさしく雰囲気「だけ」味わってきたのであった。

会場を出てから、丸の内オアゾの丸善へ移動し、子ども達の本を物色。ちょうど書店内イベントがあったりしたので、子ども達はそちらを楽しんだ模様。モーツァルトとは無関係だが、まいっか。

そうそう、オアゾでも無料コンサートが開催されていたのだが、すごい人だかりで鑑賞は断念。結局のところ、帰宅してから録画してあったNHK-BSの番組で、演奏を楽しんだのであった。

本日の教訓:イベントを正しく楽しむには、予習が肝心←当たり前

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私的プチ・モーツァルトイヤー

モーツァルトイヤーではあるのだが、今までのところ、アニバーサリーイヤー的な行動は皆無である。このGWでは、巷で話題の「熱狂の日」なんかも開催されるわけだが、僕自身は参加予定無し・・・っつーかチケット取りそびれたし(泣)

でもまあ、なんとなく気分だけでも「熱狂の日」に参加!ってことで、音楽ライター・山尾敦史氏プロデュースの話題のモーツァルト・コンピレーション「ファンタジスタ!モーツァルト」をゲット。内容はリンク先の@Towerの紹介を読んで戴くとして、ビギナーからヲタツウまで、それぞれに楽しめる10枚組2,500円である。
Mozart
このセットの目玉である山尾氏のライナーノーツだが、トリビアルなエピソードたっぷりのモーツァルト伝や、彼と同時代の作曲家達の楽曲、そして往年の名演奏と、丁寧にして充実した内容。とはいえ、どうせなら収録されている曲それぞれに、選曲のポイントなり聴きどころなりを書いてもらえば完璧だったかも。なんて、そんなことしたら、ライナーノーツが別売単行本になっちゃうか(笑)

まだ最初の2枚ぐらいしか聴いていないのだが、有名曲ばかりでありながら、随所にセンスの良さを感じるナイスな選曲。後半の企画も含め、連休中はこれで楽しめそうだ。

そうそう、GW期間中であれば、タワーレコード店頭でダブルポイントサービス中(但し一度に6,000円以上購入の場合のみなので、ご注意を)である。

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タワー限定企画かと思っていたら、どうやらAmazonでも手に入る模様。同じかどうかは保証の限りではないが(おいおい)、参考までにリンク貼っておく:

ファンタジスタ!モーツァルト~モーツァルトと仲間たち

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伊福部昭を聴く

伊福部昭:シンフォニア・タプカーラ

遅ればせながら、「追悼・伊福部昭」ってことで、とりあえず入門編に本CDをチョイス。Naxosのこのシリーズは、ほんとにいい企画だ。

収録されているのは、以下の三曲:

(1)シンフォニア・タプカーラ
(2)ピアノとオーケストラのためのリトミカ・オスティナータ
(3)SF交響ファンタジー第1番

(3)は言わずと知れた「ゴジラ」を始めとする、東宝怪獣映画やSF映画の音楽を、メドレー風にまとめたもの。冒頭すぐに「ゴジラ」のテーマが出てくるのだが、いやー、やっぱこのメロディーには心騒がされるものがあるなー。

有名なのはその(3)や(1)だと思うのだが、このアルバムの中では、(2)が面白く聴けた。一種のピアノ協奏曲なんだが、バルトークみたいな感じで、打楽器的な使われ方。タイトル通りのオスティナートを、終始ピアノが主導する曲であるが、最後までエキサイティングな一曲である。中間部の雅楽的な響きと、それに続くアダージョなメロディーが、なんとも雅な雰囲気である。

このCDを聴く限りでは、いずれの曲も基本パターンは同じで、執拗なオスティナートの上に、リズムがシンコペーションを刻み、さらにそこにアジア風というか、特徴的なメロディーが浮かんで流れるというもの。しかし、パターンが見えていても、曲の面白さは少しも損なわれない。

このCDのネットでの評価を見ると、演奏内容がイマイチということらしいのだが、少なくとも入門編として伊福部ビギナーが聴くには、好適な一枚ではないかと思う。なんせ安いし(笑) もっとも、値段不相応に、ライナーノーツは立派である。このCDのジャケットも、個人的に大好きな、青木繁「海の幸」が使われていて、満足度高である。

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伊福部昭でもう一曲、同じNaxosのシリーズの一枚「日本管弦楽名曲集」に収録されている「日本狂詩曲」も聴いてみたが、こちらはタイトル通り、日本の祭囃子をフィーチャーしたもの。これもなかなか面白いが、あまり元ネタが明確じゃないほうが、聞き飽きが来ないような気がする。

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「プレイアデス舞曲集」~夢見るように聴け

プレイアデス舞曲集
プレイアデス舞曲集(ピアノ:田部京子)

今年に入ってからまとめ買いしたCDの消化シリーズ。

本盤の評判はあちこちで目にしていたのだが、それらから生まれた期待をはるかに上回る素晴らしさである。シンプルで、リリカルで、ちょっと切なくて、どこまでも美しい・・・などと僕の拙い感想を並べても、このアルバムの素晴らしさの数%も伝えられない。

作曲者・吉松隆自身のライナーノーツを、少し引用する:

「プレイアデス舞曲集」は、虹の7つの色、いろいろな旋法の7つの音、3拍子から9拍子までの7つのリズムを素材にした「現代ピアノのための新しい形をした前奏曲集」への試み。バッハのインヴェンションあたりを偏光プリズムを通して現代に投影した練習曲集でもあり、古代から未来に至る幻想四次空間の架空舞曲を採譜した楽曲集でもあり、点と線だけで出来た最小の舞踏組曲でもある。

彼の文章の、独特のリズムと美しさ同様に、「プレイアデス舞曲集」の小品達も、きらきらと輝いている。このうちの一曲でいい、いつか自分の手で弾いてみたい。

このCDは、シンプルながら充実したライナーノーツ、星座をあしらったピクチャーディスク、セピアトーンのジャケットと、CDというパッケージメディアの、ひとつの完成形であると思う。いつまでも手元に置いておきたい一枚である。

上で引用したライナーノーツの末尾は、こんな言葉で締めくくられている:

夢でも見るように聴いてほしい。

(参考:吉松隆ホームページ

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ディーリアスを聴く~霞か雲か

Delius

今年に入ってから未聴CDが積み上がってしまったので、少しずつ消化している。で、このところ聴いているのがディーリアス:管弦楽曲集(バルビローリ)である。

いいなぁ、ディーリアス。夏が好きだったらしく、夏にちなんだ曲が多い(「夏の庭にて」「夏の歌」etc)のだが、聴いている限りでは、むしろ春のうすらぼんやりとした風情が良く似合う。良く言われるように、まるでターナーの絵のように、春霞たなびく景色の向こうに、うっすらと何かの形が見えるような音楽だ。

基本的に明るい曲想で、ゆったりと流れる調べは美しいのだが、どの曲にも微かな苦さと哀しみがつきまとう。「癒し」の音楽などでは、決して無い。きっと、聴き手が年齢と経験を重ねる毎に、彼の音楽の聞こえ方も変わってくるのだろうという気がする。

早朝、あるいは夕刻に、豊かな自然の中で聴いてみたい。

*********

ディーリアスでもう一枚、デュ・プレの弾いたチェロ協奏曲のCDも聴いてみた。普段はエルガーのほうばかり聴いてしまうのだが、改めてディーリアスのほうを聴くと、これはこれで素晴らしい。とても良い一枚だ。

エルガー&ディーリアス:チェロ協奏曲集

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井上鑑「CRITERIA」~魔術師の音

Criteria
井上鑑「CRITERIA~この夏の庭で僕は本を書く~」

ある年代以上の方なら、かつて某タイヤのCMでニキ・ラウダの激走に乗せて流れた曲「Gravitation」を覚えておられるだろう。ナイヤガラ・トライアングルや寺尾聡のアレンジャーとして名を馳せた井上鑑の、久々のソロアルバムである。で、発売されてすぐ買って、聴いてみた。

うーむ、一聴唖然、二聴呆然、三聴(以下同様)って感じである←わかんねーよ

とにかく凝りに凝ってるうえ、曲と歌詞それぞれに強い思いのこもった力作なのは確かである。三味線の吉田兄弟や、ピーター・ガブリエルバンドのデビッド・ローズらの豪華ゲスト、楽曲も変拍子(「x=歩幅」の17拍子とか)が出てきたりと凝り具合満点。凝り過ぎちゃって、とても一般ウケしそうにないのが、また井上鑑らしい(汗)

それでも歌詞カードを見ながら、じっくり歌と音を聴き込むと、じわじわと良さが染み出てくる。まさに「音の魔術師」の面目躍如である。彼の他の作品同様、まさに噛めば噛むほど味の出る「するめアルバム」といえよう。あ、もちろんホメてますよ、ええ。

なお、井上鑑の公式サイトでは、本人による「CRITERIA」のweb版ライナーノーツが公開されていて、こちらも必読。ディスコグラフィも載っているのだが、この機会に、初期の名作群「Cryptogram」「Splash」「架空庭園論」等のCD化を期待したい。

それにしてもいきなりSACDハイブリッドでの発売ってのもすごい。我が家の貧弱ミニコンポでも、十分以上に良い音が聞こえてくるんだが、SACDだとどんなことになってるんだろう。うーん、聞いてみたいぞ、SACD。

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CD買った

会社のシステムダウンと、そこから派生する様々なトラブルに打ちのめされ、現実逃避しつつCD購入。なんて、たまたまHMVがダブルポイントだったからなんだけど。

で、今日買ったのは以下の四点:

ルーセル:交響曲第3番&第4番
ベルク:弦楽四重奏曲
伊福部昭:シンフォニア・タプカーラ、他

でまあ、これらはこれらでいいとして、今日の目玉は本日発売、ファン待望の新作「井上鑑/CRITERIA」である。寺尾聡「ルビーの指輪」のアレンジで有名な井上鑑だが、ソロデビューの予言者の夢 PROPHETIC DREAM(名盤!)から既に24年とは、時の流れとは・・・(嘆息)

買ったばかりでまだ聴いていないのだが、明日は車でお出かけ予定なので、ドライブのお供に聴きまくろうと思っている。楽しみ♪

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ストラヴィンスキーを聴く:「結婚」(Le Noces)

Stravinsky: Les Noces, Mass / Leonard Bernstein, English Bach Festival Orchestra

僕が所有している「結婚」のCDは、上に画像を貼った輸入盤なのだが、同じものがamazonにあった……と思ったら、ユーズド商品のみの扱いで、お値段は……29,040円?!  ど、どうしよう、僕の手持ちCDも、そのくらいで売れるってことでしょうか。オロオロ。

とおののきつつ、どうやら「結婚」だけなら国内盤でも手に入るっぽい。上記CDの同時収録曲は「ミサ曲」(Mass)なのだが、こちらのほうに希少価値があるってことだろうか。

さて、その「結婚」だが、独唱、合唱、ピアノ4台に打楽器群という編成。そのピアノも使われ方が打楽器ぽいので、なんとなくバルトーク風味である。で、聴いてみるとこれが面白い! 分厚い合唱の響きや、多彩な打楽器の乱舞も見事だが、全編を通じてとにかくリズムが面白い。「春の祭典」をもう少し土俗的にしたような、それでいてリズムはより現代的なような曲である。さすがに吉田秀和が「LP300選」の一曲に選ぶだけのことはある。名曲なり。

ちなみに上記バーンスタイン盤でのピアニストは、マルタ・アルゲリッチ、クリスティアン・ツィメルマン、シプリアン・カツァリス、オメロ・フランチェスの4名。この曲のピアノで、ここまで人を揃えなくても(汗)…って感じの豪華キャストである。ああ、やっぱり試しにこのCDをオークションにでも出品してみようかしらん(ウソウソ、やらないよーん)


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大澤壽人を聴く

ohzawa

なんだか最近ブームっぽい大澤壽人(おおざわひさと)であるが、ちょっと前にNaxosのCDを買ったので、改めて聴き直している。

ピアノ協奏曲第3番「神風協奏曲」と、交響曲第3番が収録されているのだが、やはり聴きモノは「神風協奏曲」であろう。ライナーノーツ(内容充実!)にもあるが、プロコフィエフばりの「鋼鉄のピアニズム」に、全編を覆うモダンなトーン、あちこちに滲み出る「和」のテイスト、巧まざるユーモアに諧謔と、楽しめる要素が満載である。

劇伴みたいな第一楽章や、かなりやりたい放題の終楽章もそれぞれ面白いが、ムード歌謡みたいで意表をつかれる二楽章がかなりツボだ(笑)  これが1938年31歳の作品とは、こやつ、タダモノではない。

巡回先のblogでも立て続けに「大澤寿人」の名を見かけたのだが、神戸出身ということもあって、関西でいくつかコンサートが開かれたらしい。(参照:鳥と私と音楽と)  また、最近自サイトの日記をblog化した吉松隆が、大澤寿人に関するエントリをものしている。

「神風協奏曲」、一度はナマで聴いてみたいものである。

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ストラヴィンスキーを聴く:「ペトルーシュカ」その2

クラヲタS君が焼いてくれた「ペトルーシュカ」は、以下の二種。あ、リンク先は「たぶんこれ」という程度ですんで、ご参考まで。

アバド/ロンドン交響楽団
これはいいねぇ。例によって「安心のアバド・ブランド」って感じである。この人のストラヴィンスキーは、テンポの設定が絶妙なんだと思う。スタンダードスタイルの好演。

インバル/フィルハーモニア管弦楽団
やや遅めのテンポで、たっぷりと情感豊かに歌い上げる「ペトルーシュカ」 なんというか、品良く落ち着いてしまっていて、少々面白みに欠けるような気がする。やっぱり謝肉祭は、バカ騒ぎで盛り上げてくれないとねー。

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というわけで、トータル五種を聴き比べ。やっぱりブーレーズの面白さは群を抜いているが、「聴かせる」タイプの演奏としては、デュトワのが気に入った。アバドとメータは同傾向だと思うし、甲乙付けがたいものがある。あーあ、面白かった。

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ストラヴィンスキーを聴く:「春の祭典」その2

クラヲタの後輩S君が、手持ちのストラヴィンスキーCDを焼いてくれたので、いきなり聴くべき演奏が増えてしまった。でもちょっとウレシイ。以下、簡単に感想である。(リンク先は同じ演奏と思われるもの。万一違ってたらゴメン)

アバド/ロンドン交響楽団
これはいい。何がいいかというと、まずテンポの設定がいい。少々前のめり気味というか、切迫感のあるテンポで、演奏全体の緊張度が高い。さすがアバド、「信頼のブランド」ってところである。まあ、ブランド嫌いのリスナーもいるだろうとは思うが(笑)

インバル/フィルハーモニア管弦楽団
これ、オケの編成は他の演奏と同じなのだろうか?・・・と思いたくなるぐらい、分厚いゴージャスサウンド。心持ち遅めのテンポで、悠々と朗々と歌い上げる「春の祭典」 演奏自体は悪くないのだが、「ハルサイ」がこんなに豊かに鳴っていいのか?という気がしないでもない。

ラトル/National Youth Orchestra of GB
な、なんだこれは。面白いというよりは、かなりトンデモ系に近い演奏。第2部の後半なんか、指揮者も演奏者もやりたい放題(笑)  「あー、いいやいいや、もう適当にやってちょ」的演奏であるが、それなりに聴けてしまうのは、曲の性格ゆえか。変なハルサイがお好きな方はどうぞ。

マイケル・ティルソン・トーマス/サンフランシスコ交響楽団
世評高いこの演奏、確かにお見事。ブーレーズをもっとアツくして、エッジを効かせたような感じか。聴いている間は面白いが、良く考えると、ちょっときれいにまとまり過ぎているような気もしてくる。もうちょっと「下品さ」があってもいいかも。でも名演。

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トータルで7種のハルサイを聴いてみたが、その中で良かったのは、やはりブーレーズか。次点として、アバドとティルソン・トーマスが来る。

これらの他、LPではかつての名盤であるメータ/LAPOとデイヴィス/ACOを持っているのだが、LPプレーヤーが無いので聴けず。CDで買い直すのももったいない気がするし、やっぱりレコードプレーヤーが欲しくなってきた。

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ストラヴィンスキーを聴く:「兵士の物語」

ストラヴィンスキー:兵士の物語

恥ずかしながら、初「兵士の物語」であるが、ほほー、なるほどこいつは面白い。フランス語全然わかんないけど、それでもなんだか楽しそうだ(笑)

この作品、本来は「語り手」以外は喋らないパントマイム劇なのだそうだが、この録音では、配役それぞれに声優があてられ、ラジオドラマのような形に再構成されている。他の録音を知らないので比較できないが、この録音に関しては、ドラマ形式で進行してくれるので、劇として楽しむことができる。フランス語わかんないけど。

メインの語り手は元祖「アンファン・テリブル」、ジャン・コクトー。なんとも味のある語りが印象的だ。フランス語わかんないけど←しつこい それと、「悪魔」役で出演しているのが、名優ピーター・ユスチノフ。なんか懐かしい名前っすね。

指揮はイゴール・マルケヴィッチ、演奏は主としてスイス・ロマンドの首席奏者たち。全曲を通して朗々たるトランペットを聞かせているのが、録音当時29歳(!)のモーリス・アンドレ。録音は1962年だが、クリアな音質の好録音。まさしく名盤である。

おまけに、吉田秀和「LP300選」から、この曲についてのコメントを紹介しておく:

ここにみられる、極度のプリミティヴィズムと仕事の仕上げの良さの極度の洗練との奇蹟的な一致は、当時、彼のほかの誰からも生まれなかったものだ。

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CDまとめ買い

HMVにて2月21日から25日までダブルポイントキャンペーンってことなので、出かけてみたところ、平行して「国内盤2枚で20%オフ」なんてことまでやってたので、ついついまとめ買い。以下、今回の獲物である。

Helene Grimaud / The Piano Collection
Poulenc / OEuvres pour Piano (Tacchino)
モーツァルト:オーボエ協奏曲(ホリガー)
シューマン:交響曲全集、他(サヴァリッシュ)
ディーリアス:管弦楽曲集(バルビローリ)
グリーグ:叙情小曲集(舘野泉)
吉松隆:プレイアデス舞曲集(田部京子)

(日本語表記のものは国内盤。リンク先は全てAmazon。輸入盤はHMVのほうが安いので、そちらにリンク貼っておいた)

以前買ったミケランジェリの10枚組1,490円みたいなのが無いので、CD一枚あたりの単価はやや高め(笑) それでも、今回の買い物でも一枚平均1,000円を切っている。これはやはり、CD消滅へ向けての最後のひと花ということなんだろうか。でも、まだあと10年やそこらは残るよねぇ、CD(かなり不安)

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