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2010年2月

サリンジャーの思い出

年末年始の挨拶もないまま、どうblog復帰しようか迷いつつ、あっという間に今年も2月である。でもって、ようやくの初エントリがサリンジャーの訃報に接してとなるとは…

思い起こせば高校生の頃、「ライ麦畑」は題名だけは知っていたが本を手に取る機会がなかったのだが、ちょっとした巡り合わせで原書を先に読んだのであった。でもって、これが良く言われるところなんだが、「最後までちゃんと読めた」んである。内容は恐らく半分も理解できなかったと思うのだが、あの文章のリズムに乗せられて、思いがけずすいすい読めてしまった。その後同じような原書読破体験が無いことを思うと、やはりあの文章は破格だったのだろう。

原書読破後に野崎孝訳の「ライ麦畑」を読んで、ようやく内容が把握できたんだが、その後「ナイン・ストーリーズ」、「フラニーとゾーイー」、「大工よ、屋根の梁を高く上げよ」、「シーモア-序章」と読み進め、そして読み返したりした挙げ句、卒論ではサリンジャーを扱うことになったのであった。(当然、これも良くあるパターンっぽい)

サリンジャーがモデルと思われる映画「小説家を見つけたら」のように、最晩年になって姿を現し、世間を驚かせてくれることを僅かながら期待していたのだが、それもかなわぬ夢となってしまった。遺作(というか死後発表予定の作品)らしきものがあるとのことだが、あえて出版を希望する気にはならない。「ライ麦畑」や「グラース・サーガ」を上回る大傑作が眠ったままであると信じつつ、しみじみとサリンジャーを追悼できればそれでいい。

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