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フランク・マコート死去

フランク・マコートが亡くなった

リンク先の記事にある通り、本人の自伝的小説「アンジェラの灰」でピューリッツァー賞を受賞した作家である。

この本、前から読んでみようと思っていたのだが、いつの間にやらハードカバー版も文庫版も絶版になってしまっていた。それがつい数ヶ月前、ぶらりと寄ったブックオフで文庫版を見つけたので即購入、読了したのである。

アンジェラの灰 (上) (新潮文庫)

(上の画像は文庫版上巻、ただし現在は絶版)

貧しいアイルランド人一家の物語なんだが、その貧しさたるやまさしく半端ではない。父親は飲んだくれで定職も無く、たまに日銭が入れば家に帰る前に酒代に化けてしまう。母親は文句を言うばかりで生活力が無く、おまけにカトリックの夫婦ゆえ、気がつけば子どもが増えていき、さらにその子どもらがあっさりと天に召されていく。

どこからどう見ても悲惨な生活なのだが、それでもフランク少年の毎日は輝いていた。飲んだくれの父親が口ずさむアイルランドの歌を愛し、あちこちで出会うたいてはろくでもない大人たちから常に何かを学び取り、毎日を懸命に生きていく。それは彼が常にユーモアのセンスを失わないからであり、そのキャラクターがそのまま文章となって、読者を泣き笑いさせながら上下巻を一気に読ませてしまうのだ。

こんな名作が絶版とは惜しい限りだ。続編の「アンジェラの祈り」はハードカバー版のみが出版されているが、こちらも既に絶版っぽいから、おそらく文庫化も難しかろう。ブックオフで見つけたら即買いで正解である。

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