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再読「ゲド戦記」1~3

昨夏話題となったジブリ版「ゲド戦記」は見逃しているのだが、娘が原作を読みたがったので、実家から昔読んだ自分の蔵書を発掘。僕がこの本を買って読んだのは、実に今から25年ほど前ということになる。恐るべし。で、年末からこちら、自分でも25年ぶりに再読してみた。

(ところで、当時は3巻までしか発行されていなかったので、とりあえず初期3部作が再読、4巻以降は初読となる)


影との戦い
ル=グウィン作 / 清水 真砂子訳

こわれた腕環
ル=グウィン作 / 清水 真砂子訳
さいはての島へ
ル=グウィン作 / 清水 真砂子訳


「さいはての島へ」での訳者あとがきによれば、「影との戦い」が人間の光と影の相克、「こわれた腕環」が自由と隷属の問題、そして「さいはての島へ」が生と死を扱っているという。うーむ、かつて読んだ際は、ただただ物語の面白さに圧倒されていた記憶があって、そんな深遠な問題になど、まるで考えが及んでいなかったような気がする。単純に僕自身の読者レベルが低すぎたということかもしれないが、それにしても、これらを「児童文学」扱いするのは、いいような悪いような。まあ、大人になって再読すればいいことなんだろうとは思うが…

それにしても、3作中、特に「影との戦い」の面白さは抜群だ。アースシーという完璧に構築された小説世界と、そこにいる市井の人々と魔法使いという存在の自然さ。「魔法だから何でもあり」ではない世界の設定バランスが、実にいい。

続く「こわれた腕環」では、物語の中心人物がゲドではないという、意表をつく設定と、地下の大迷宮という強烈なサスペンスが秀逸。テナーとゲド、それぞれがなんと魅力的であることか。

そして「さいはての島へ」での、死と生についてゲドが語る言葉の深遠さ。この歳の自分にとってさえ、あまりに深すぎて理解しきれなかったように思う。そのせいかどうか、本書にはやたらと時間がかかってしまった。

こんな感じで、3作ともしっかりと楽しんで読めた。繰り返すが、児童文学だなんて、とんでもない。10代のうちに読んでおくべき作品だとは思うが、その後、人生のステージのどこかで、再読してみるべきだと思う。人生でまだこの本を読んでない方は、今すぐどうぞ。で、再読は老後の楽しみってことでいかがかと。

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» ゲド戦記。 [周囲巷カケメグル現在トドコオル。]
最近(でもないけど)するようになったことの一つ。 映画を観終わってから、その原作 [続きを読む]

受信: 2007.01.16 10:42

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