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「マネー、マネー、マネー」~チェンジズ・エブリシング?

マネー、マネー、マネー
エド・マクベイン著 / 山本 博訳

87分署シリーズの長編第51作目の本書は、プロットから登場人物からストーリーそのものまで、全てがスケールアップ。とにかくなんでも盛りだくさんって感じである。

例によって複数の事件が平行して語られる、「モジュラー型」のストーリー展開なのだが、今回はそれらの事件が大なり小なりどこかで関連していて、ハナシについていくのに少々苦労する(汗) とはいえ、もちろん個々のエピソードは面白いので、スイスイ読めるのは確かだ。

基本ストーリーは、麻薬取引をめぐるいざこざと、そこで扱われる巨額のカネ、そしてそのカネがどこへ何のために流れていくのかの謎解きだ。当然、あまりにもカネの流れのスケールが大きすぎて、キャレラ達には事件の全貌はとても把握できない。世界がどんな陰謀に満ちていようと、キャレラ達警官の仕事は、目の前の事件を解決することだけだ。

このところ出番の多い、お隣88分署の「でぶのオリー」は、今回も準主役級の働き。窮地に陥りかけたキャレラを救ったり、刑事物のスリラーを書いて、出版社に売り込もうと考えたり、大車輪の活躍振りだ。次作「でぶのオリーの原稿」では、ついに主役に躍り出るのだろうか?

ところで、本作には珍しくマクベインの序文がある。それによると、本書が執筆されたのは2000年のことで、出版されたのは2001年9月、9.11テロの直前だったそうだ。本書にはそれを予言するかのように、モスレムによるテロの計画をめぐるエピソードも登場する。現代のアメリカにおける組織犯罪は、どこかで別の世界とつながっているようだ。

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