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誰も寝てはならぬ、と彼女は言った

早起きしてテレビをつけ、寝ぼけ眼で知らない外国人選手の演技を二人ほど見たら、安藤美姫が出てきた。

安藤はフリーの曲を「マイ・ファニー・バレンタイン」から「蝶々夫人」に変更したのだが、「蝶々夫人」のほうがドラマチックというだけで、スローな曲想は変わっていない気がする。彼女の最大の武器になるはずの四回転ジャンプは、残念ながら失敗。これで集中が切れたのか、最後までミスが重なり、やっと滑り終えたといった感じだった。ただ、演技終了後の力のない笑顔を見たら、彼女なりにここまできっと辛かったんだろうと思えてきた。

しばらく間が空いて、いよいよ荒川静香登場。「みんな、寝ないでちゃんとわたしの演技を見てなさいよ!」・・・とは言わなかったが(笑)、気合い充分の表情でスタート。直前に滑ったサーシャ・コーエンがミスしていたこともあって、開始からしばらくは慎重な感じだったが、中盤からぐんぐんとスケールアップ。後半、三連続ジャンプを決めた後に、思わず笑みがこぼれたのには、何故かちょっと感動を覚えてしまった。結局、最後までミスもなく、完璧なスケーティングでの高得点。文句なしの金メダルである。

メダルには届かなかったが、村主も良かった。「村主ワールド」などとマスコミは評しているが、確かに彼女独自の世界が現出するのを実感する。彼女の演技を見ていると、本来ジャンプやスピンは、点数のためではなく表現のためにあるはずだ、という主張を感じてしまう。情念の塊のような彼女の姿は、たとえばピアノに向かう内田光子の姿と共通するものがある。ラフマニノフも、彼女の滑りには良く合っていた。

コーエンとスルツカヤも、ミスはあったが、それぞれの個性が良く出ていて、見ていて面白かった。特にコーエンは、ジャンプの高さとスピードが素晴らしい。これからは、浅田真央とコーエンが、直接的なライバルになるような気がする。

みなさん、お疲れさま。もう寝てもよろしい。

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コメント

もう寝てもよろしいのですか。って、ほとんどリアルではみていないのですけど(笑)
まだ観ていないのですけど村主の選んだ曲はラフマニノフだったのですか。内田が弾くラフマニノフもあるのでしょうか。今度探してみます!

投稿: kiku | 2006.02.25 01:17

>kikuさん
あー、コメント戴いて気が付きましたが、そういうえば内田光子のラフマニノフなんて無かったですね。ま、彼女が弾いたら、あんな感じかな、ってことで(汗)

投稿: yuji | 2006.02.25 08:24

あれ、ほんとに「寝ルナ!」って感じでしたよね(笑)
イナバウアーの真似をしてどこかが痛くなったという証言を、複数耳にしました(笑)

投稿: ヨーコ | 2006.02.25 20:58

>ヨーコさん
イナバウアー、僕は当然無理なので、娘にやらせてみましたが、やっぱりできませんでした(笑)
「トゥーランドット」にも、しばらくは関心が集まりそうですね。

投稿: yuji | 2006.02.26 08:01

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 荒川静香さんが金メダルをとった。素敵だったもの~ 丁寧できれいで、自分を信じて [続きを読む]

受信: 2006.02.25 20:54

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