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2006年2月

ストラヴィンスキーを聴く:「春の祭典」その2

クラヲタの後輩S君が、手持ちのストラヴィンスキーCDを焼いてくれたので、いきなり聴くべき演奏が増えてしまった。でもちょっとウレシイ。以下、簡単に感想である。(リンク先は同じ演奏と思われるもの。万一違ってたらゴメン)

アバド/ロンドン交響楽団
これはいい。何がいいかというと、まずテンポの設定がいい。少々前のめり気味というか、切迫感のあるテンポで、演奏全体の緊張度が高い。さすがアバド、「信頼のブランド」ってところである。まあ、ブランド嫌いのリスナーもいるだろうとは思うが(笑)

インバル/フィルハーモニア管弦楽団
これ、オケの編成は他の演奏と同じなのだろうか?・・・と思いたくなるぐらい、分厚いゴージャスサウンド。心持ち遅めのテンポで、悠々と朗々と歌い上げる「春の祭典」 演奏自体は悪くないのだが、「ハルサイ」がこんなに豊かに鳴っていいのか?という気がしないでもない。

ラトル/National Youth Orchestra of GB
な、なんだこれは。面白いというよりは、かなりトンデモ系に近い演奏。第2部の後半なんか、指揮者も演奏者もやりたい放題(笑)  「あー、いいやいいや、もう適当にやってちょ」的演奏であるが、それなりに聴けてしまうのは、曲の性格ゆえか。変なハルサイがお好きな方はどうぞ。

マイケル・ティルソン・トーマス/サンフランシスコ交響楽団
世評高いこの演奏、確かにお見事。ブーレーズをもっとアツくして、エッジを効かせたような感じか。聴いている間は面白いが、良く考えると、ちょっときれいにまとまり過ぎているような気もしてくる。もうちょっと「下品さ」があってもいいかも。でも名演。

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トータルで7種のハルサイを聴いてみたが、その中で良かったのは、やはりブーレーズか。次点として、アバドとティルソン・トーマスが来る。

これらの他、LPではかつての名盤であるメータ/LAPOとデイヴィス/ACOを持っているのだが、LPプレーヤーが無いので聴けず。CDで買い直すのももったいない気がするし、やっぱりレコードプレーヤーが欲しくなってきた。

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今週の豆:コロンビア スプレモ・テケンダマ

先日のゴルフ帰りに、豊園茶舗にて豆を補充。店頭にて大々的に宣伝していた、「コロンビア スプレモ・テケンダマ」を買ってみた。

この週末にようやく飲んでみたのだが、お店のHPで宣伝している通り、豊かな香りと甘みが素晴らしい。宣伝コピーの「甘み爆発」は大げさとしても(笑)、なんとも芳醇な味わいは、何種か試した同店の豆の中でもトップクラス。こちらのお店に行かれる方には、絶大にオススメである。

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vs.ガンバ(ゼロックススーパーカップ)~そこにタイトルがあるのなら

レッズ 3-1 ガンバ(日本テレビ)

恐らくギドは今シーズン、取れるタイトルは全て取るつもりなのだろう。タイトルマッチとしては微妙な位置づけの「スーパーカップ」だが、トロフィーと賞金が出るのであれば、取りに行くのが当然、ということらしく、先発メンバーは現有戦力から考えられるベストメンバー。テスト的な要素の一切ない布陣となった。

初っ端坪井のオウンゴールで失点となったものの、それで雰囲気が悪くなることもなく、前半のうちにあっさり同点、そして逆転。その前半の、中盤でのパス回しには惚れ惚れさせられた。持ちすぎ、という批判もあり得るとは思うが、それでも長谷部、伸二、ポンテのボールキープ力と展開力は素晴らしい。

ワシントンも良かった。スピードが無いのは仕方ないとして、ポストプレーもそれほど巧くないようなのは困りものだが、ボールを持って前を向いた時には、必ずシュートは撃ってくれそうな気がする。前線で張ってる時も、なかなかいいポジション取りをしてるようで、フィジカルだけでなく、結構クレバーな選手の印象だ。

DF陣もほぼ鉄壁。失点はオウンゴールだから、実質的には無失点(笑) ただ、坪井の左ってのは、やはりちょっと安定感に欠ける。右だと堀之内と競合してしまうから、ここは坪井の能力に期待するしかあるまい。

後半の交代だが、ワシントン→永井と伸二→酒井はいいとして、アレックス→細貝ってのは、良く分からない。素直に相馬で良かったと思うのだが。実際、細貝が入ってから、裏を取られまくっていたわけだし。

いずれにせよ、今季初戦でこの内容と結果以上は、望むべくもない。公約された「優勝」を目指しての闘いが、いよいよ始まる。

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一方のガンバだが、宮本、加地、播戸をベンチスタートと、レッズとは対照的に、テスト的要素が強いアプローチ。これは間違いなく、来週の同カードによる開幕戦を意識してのことだろう。周到な策略が奏功するのか、あるいは圧倒的な戦力がそれを打ち破るのか。開幕戦が楽しみだ。

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誰も寝てはならぬ、と彼女は言った

早起きしてテレビをつけ、寝ぼけ眼で知らない外国人選手の演技を二人ほど見たら、安藤美姫が出てきた。

安藤はフリーの曲を「マイ・ファニー・バレンタイン」から「蝶々夫人」に変更したのだが、「蝶々夫人」のほうがドラマチックというだけで、スローな曲想は変わっていない気がする。彼女の最大の武器になるはずの四回転ジャンプは、残念ながら失敗。これで集中が切れたのか、最後までミスが重なり、やっと滑り終えたといった感じだった。ただ、演技終了後の力のない笑顔を見たら、彼女なりにここまできっと辛かったんだろうと思えてきた。

しばらく間が空いて、いよいよ荒川静香登場。「みんな、寝ないでちゃんとわたしの演技を見てなさいよ!」・・・とは言わなかったが(笑)、気合い充分の表情でスタート。直前に滑ったサーシャ・コーエンがミスしていたこともあって、開始からしばらくは慎重な感じだったが、中盤からぐんぐんとスケールアップ。後半、三連続ジャンプを決めた後に、思わず笑みがこぼれたのには、何故かちょっと感動を覚えてしまった。結局、最後までミスもなく、完璧なスケーティングでの高得点。文句なしの金メダルである。

メダルには届かなかったが、村主も良かった。「村主ワールド」などとマスコミは評しているが、確かに彼女独自の世界が現出するのを実感する。彼女の演技を見ていると、本来ジャンプやスピンは、点数のためではなく表現のためにあるはずだ、という主張を感じてしまう。情念の塊のような彼女の姿は、たとえばピアノに向かう内田光子の姿と共通するものがある。ラフマニノフも、彼女の滑りには良く合っていた。

コーエンとスルツカヤも、ミスはあったが、それぞれの個性が良く出ていて、見ていて面白かった。特にコーエンは、ジャンプの高さとスピードが素晴らしい。これからは、浅田真央とコーエンが、直接的なライバルになるような気がする。

みなさん、お疲れさま。もう寝てもよろしい。

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ストラヴィンスキーを聴く:「兵士の物語」

ストラヴィンスキー:兵士の物語

恥ずかしながら、初「兵士の物語」であるが、ほほー、なるほどこいつは面白い。フランス語全然わかんないけど、それでもなんだか楽しそうだ(笑)

この作品、本来は「語り手」以外は喋らないパントマイム劇なのだそうだが、この録音では、配役それぞれに声優があてられ、ラジオドラマのような形に再構成されている。他の録音を知らないので比較できないが、この録音に関しては、ドラマ形式で進行してくれるので、劇として楽しむことができる。フランス語わかんないけど。

メインの語り手は元祖「アンファン・テリブル」、ジャン・コクトー。なんとも味のある語りが印象的だ。フランス語わかんないけど←しつこい それと、「悪魔」役で出演しているのが、名優ピーター・ユスチノフ。なんか懐かしい名前っすね。

指揮はイゴール・マルケヴィッチ、演奏は主としてスイス・ロマンドの首席奏者たち。全曲を通して朗々たるトランペットを聞かせているのが、録音当時29歳(!)のモーリス・アンドレ。録音は1962年だが、クリアな音質の好録音。まさしく名盤である。

おまけに、吉田秀和「LP300選」から、この曲についてのコメントを紹介しておく:

ここにみられる、極度のプリミティヴィズムと仕事の仕上げの良さの極度の洗練との奇蹟的な一致は、当時、彼のほかの誰からも生まれなかったものだ。

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vs.インド~王様と王子様

日本 6-0 インド(NHK-BS)

この試合に関しては、先ずは伸二のジーコ・ジャパン100点目ゲット、そして長谷部の実質的代表初ゴールを祝したい。伸二が中盤の王とすれば、長谷部はまさにその後継者たる王子といって差し支えないだろう。二人とも見事であった。

試合自体は、まあこんなもんだろうな、という印象。ガチガチに守る相手を攻めあぐねつつも、ミスは逃さず先制。後半、サイドからの崩しとセットプレーで追加点を奪い、その後相手の集中が切れて足も止まったところをダメ押し点と、ほぼ理想的な展開だった。

もっとも、内容的には結構しょっぱいのも事実だ。1ゴール挙げてはいるが、福西の緩慢なプレー振りはどうにも腹立たしいし、両サイドもミスが多く、なんとも締まらない感じであった。小笠原もミスが多かったうえに、アリバイ守備(by湯浅健二)らしきプレーも目に付いた。彼の場合、長谷部を過分に意識してしまって、少しでも差をつけようとして、無意味に技巧的なプレーに走っていたようにも見えた・・・というのは、さすがにうがった見方だろうか。

相手が格下とはいえ、アジアカップの予選で勝利が絶対条件なのは分かる。それでも、これだけ条件が揃ったのだから、3-6-1を試すなり、国内組の更に控え組を使うなり、もう少しテストの要素があっても良かったんじゃなかろうか。

この試合での収穫は、順当ではあるが勝ち点3、そして代表チームに長谷部というプリンスが生まれたことか。日本代表はともかく、レッズでの伸二と長谷部を、早く見てみたい。

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CDまとめ買い

HMVにて2月21日から25日までダブルポイントキャンペーンってことなので、出かけてみたところ、平行して「国内盤2枚で20%オフ」なんてことまでやってたので、ついついまとめ買い。以下、今回の獲物である。

Helene Grimaud / The Piano Collection
Poulenc / OEuvres pour Piano (Tacchino)
モーツァルト:オーボエ協奏曲(ホリガー)
シューマン:交響曲全集、他(サヴァリッシュ)
ディーリアス:管弦楽曲集(バルビローリ)
グリーグ:叙情小曲集(舘野泉)
吉松隆:プレイアデス舞曲集(田部京子)

(日本語表記のものは国内盤。リンク先は全てAmazon。輸入盤はHMVのほうが安いので、そちらにリンク貼っておいた)

以前買ったミケランジェリの10枚組1,490円みたいなのが無いので、CD一枚あたりの単価はやや高め(笑) それでも、今回の買い物でも一枚平均1,000円を切っている。これはやはり、CD消滅へ向けての最後のひと花ということなんだろうか。でも、まだあと10年やそこらは残るよねぇ、CD(かなり不安)

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「阿片王~満州の夜と霧」

阿片王 I
佐野 真一著

成毛真大絶賛の本書を読んでみた。

「満州」と聞くと、「ラスト・エンペラー」だとか「大地の子」だとかが思い浮かぶのだが、肝心の「満州国」そのものについては、かなり貧弱な知識しか持ち合わせていない。本書の著者の佐野眞一によれば、満州国建設で行われた実験が、戦後日本の行動成長の下敷きになっっているという。夢の超特急、合理的な集合住宅、完備された水洗便所、等々。

そういった実験的な人工国家としての表面とは別に、満州には地下深く根を張る人脈があるのだが、それは「阿片」を抜きには語れない。そして満州において、その阿片を一手に取り仕切ったのが、本書で探求される里見甫(さとみはじめ)という人物だった。

里見につながる人脈の凄さは、彼が昭和四十年に死去した際、遺された彼の子どもの奨学基金募集を呼びかける「発起人名簿」に見て取れる。岸信介、児玉誉士夫、笹川良一、佐藤栄作・・・ 彼らは皆、里見を媒介に、何らかの形で満州と阿片に係わっていたということだ。

本書はその前半部分で里見の半生と満州国の建設を語り、後半は彼につながる人物の中でも特に謎に満ちている、里見の片腕であった「男装の麗人」、梅村淳に関する取材の過程が語られている。

後半の、リアルタイムでの取材過程もスリリングで面白いが、やはり圧巻は前半の満州における里見の活躍だろう。阿片取引が生み出す莫大な利益が、満州国建設及び中国政府懐柔の直接的な資金になっていたとは、本書で初めて知った。

阿片による権益の獲得と並んで、里見は満州でのメディアを押さえた。(ここでは、電通の前身となった組織も絡んでいる) メディア・コントロールを実現したという意味でも、人工国家としての満州の効率性・先進性(その是非は別として)が良く分かる。

里見と共に満州のダークサイドを仕切ったのが、かの甘粕大尉である。本書では彼の登場は断片的だが、それでも要所要所に顔を出すあたり、満州を知るうえでは欠かせない人物なのだろう。

巨怪・里見甫は、自らが取り仕切った阿片によって、何万という中国人阿片中毒者を生み出した。一方で、当時のどの日本人よりも、中国という国を理解し、尊敬し、愛情をもって接していた。そんな複雑怪奇な里見像を、丹念な取材で描き出した佐野眞一の労作であり、第一級のノンフィクション作品である。

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早春(たぶん)ゴルフ

2月19日、ホームコースにてプレー。

先週の砂塵舞う強風世界のゴルフから一転、風もなく、柔らかな薄日がさして、穏やかな陽気でのゴルフとなった。

コンディションがいいと、気分的にこんなに違うのか、というぐらいリラックスしてプレーでき、46、46の92と、自分的には大満足の好スコア。まだまだ改善点は多いものの、大崩れしないで済んだのが良かった。

そうそう、風が吹かず、気温も適度で、メンバーにも恵まれれば、それなりのスコアは出るのだよ。へへ。

ま、問題はこれだけの条件が揃うことは、年に何度も無いということだが。

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vs.フィンランド~背番号でGO!

日本 2-0 フィンランド(テレビ朝日)

解説の松木、しゃべりの内容はまあどうでもいいとして、どうして選手の名前を呼ぶときに、一緒に背番号を言うんだろう? 「いいですねぇ~、小野選手、18番!」  視聴者への親切心からのものなのだろうか。余計なお世話だよ、とか思ってはいけないのだろうな、きっと。ついでに言っとくと、アナウンサー(角澤じゃなかったよね?)が実況中に相手チームの選手名を言えたのは、プレーが止まった時だけだったように思えるのは、単なる気のせいだろうか?

テレ朝の中継のことは、今さらどうにもならないだろうから、まあいいや。ってことで、肝心の試合である。

予想通りと言うか、アメリカ戦からそれほど間隔を空けずに臨んだこの試合では、チームとしてのまとまりもぐっと良くなって、2-0で快勝。前半、ディフェンシブに来たフィンランドを崩せなかったのは物足りなかったが、ここはこらえて、後半の早い時間にわずかなスキをついて先制できたのが大きかった。

この試合でのMVPは、数字的には1得点1アシストの小笠原ということになるんだろうが、少なくとも前半はほとんど存在感が無かったし、後半も得点に絡んだシーン以外は、あまりデキは良くなかったように見えた。とはいえちゃんと結果は出してるし、こういうのを見ると、選手起用というのは本当に難しいものだと感じる。

良くないといえば、福西もなんだかミスが多いうえに、プレーが少々ダーティー風味で、これは後半からは長谷部の出番かなと期待したのだが、結局90分間プレー。残念。

この試合、良かったのはやはり小野と久保か。今回のフィンランドレベルの相手であれば、小野の中盤での玉座は、まったく危なげない。久保もかなりコンディションが上がってきたようで、瞬発力や体のキレがだいぶ戻ってきたように見えた。おっと、坪井も忘れてはいけない。地味に見えはしたが、相手とのスピード勝負に完勝していたのも、大きな勝因の一つだと思う。

「テスト」と公言していた前回のアメリカ戦だったが、このフィンランド戦では勝利が優先されたように見える。ここまできたら、テストするのは選手だけにしておいて、とにかく毎試合勝負にこだわり、「勝ちグセ」をつけたほうがいいように思うのだが、どうだろう。

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「ホテル・ルワンダ」~真のプロフェッショナルとは

ホテル・ルワンダ」(テリー・ジョージ監督、2月17日 シネカノン有楽町

k-tanakaさんのところで本作の日本公開運動のことを知って以来気になっていたのだが、ようやく観ることができた。ここシネカノン有楽町では、朝イチの回と最終回に本作を上映している。(僕は最終回を観たのだが、時間的にレイトショー割引だと思いこんでいたら、しっかり1,800円とられた。がっくし)

以下、例によって作品の内容に触れるので、未見の方はご注意を・・・
 
 
 
主役のドン・チードルが、とにかく素晴らしい。自分と家族を襲う理不尽な暴力に対して、彼が持つ武器は、その機転と弁舌だけなわけだが、それはどちらも外資系四つ星ホテルの支配人という、自分の職業によって培われたものだ。家族とホテルの客を守るために、必死に頭を使う主人公を、チードルは見事に演じている。

彼のホテルが危機に瀕し、その機能を失いかけた時、集めた従業員達にこう告げるシーンがいい。「ここは四つ星ホテルなんだ。それを維持することが命綱なんだ」  難民キャンプではなく、外資系の四つ星ホテルとしての営業を続けるからこそ、ぎりぎりのところで暴徒から身を守れると考えた彼は、逃げ込んだ難民達を「ゲスト」と呼び、払われるあてのない部屋代の請求書を彼らに渡す。

絶望的な状況において彼を支えるのが、自らの職業におけるプロフェッショナリズムだというのがいい。それはきっと、どんな仕事でも同じ事なのだろうと思う。自分の仕事でプロになることこそが、異常事態や危機的状況を耐え抜く力の源泉になるのだ。(だからニートの増加=職業的プロフェッショナルの減少が問題となるのだ・・・というのは、また別の話)

脇役も人選が良く、堅実な演技を見せる。国連平和維持軍指揮官のニック・ノルティが、インタビューで記者に「虐殺を止めないのか」と聞かれ、「我々は平和維持軍(peace keepers)だ、平和創造軍(peace makers)ではない(だから介入しない)」と言い放つシーンが強烈。報道カメラマン役のホアキン・フェニックスはやや影が薄いのが、少々残念ではあった。

ホテルチェーンのベルギー本社社長役で、ジャン・レノが出ているが、クレジットには名前が出てこない。カメオ出演にしては、ちゃんと台詞もあったし、なかなか味のある役どころだったから、出演者として宣伝しても良さそうに思えた。

演出は、注意深く直接的な残虐シーンを排除しているが、そのぶん観客の想像力に訴える要素が強く、かえってルワンダ内戦の悲惨さが伝わってくる。部族が違うというだけで、ただただ殺戮される理不尽さと恐怖。昨日までの隣人や同僚が、突然自分とその家族に刃物や銃を向ける状況など、想像するだけで身の毛がよだつ。

そんな悲惨な状況を舞台にしつつ、この映画は一種の脱出行として、エンターテインメントとしても成立している。チャンスがあれば、是非ご覧になることをオススメしたい。

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「ラヴリー作曲家占い」、やってみました

・・・うーん、この記事のカテゴリ、「音楽」でいいんかな、としばしディスプレイの前で腕組み。

で、それはともかく、やってみました、クラシック系blog界隈で大ブレーク中の「ラヴリー作曲家占い」(presented by CLASSICA) 恥ずかしながら、結果であります。

・yujiさんはモーツァルトです!

・・・ありえん(汗)

・yujiさんを見守る神様は、恋愛の神様です。

・・・いいのか? それでいいのか?

・そんなあなたの本日の運勢は・・・「第7位」でした。
 コメントは、「告白するならヘリウム声で」

よっしゃー、明日はハンズに直行して、ヘリウムをオトナ買いするぞー!←バカ

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「ラスト・ダンス」~うまく踊れた?

ラスト・ダンス
エド・マクベイン著 / 山本 博訳

「87分署シリーズ」も、この作品でついに50冊目。毎度同じようなパターンを踏襲しつつ、毎回微妙に異なるプロットで新鮮さを保ち、一方でシリーズ読者への様々なサービス(仕掛け)で楽しませるという、長寿シリーズならではの楽しさに満ちている。

本書の解説にもある通り、本作もいつものように複数のストーリーが平行して語られる「モジュラー型」の展開を見せるのだが、今回に関しての特徴は、一見無関係の各エピソードが、どんなふうに絡み合ってくるかというところにある。かなり工夫を凝らしたプロットであるため、読むほうは結構頭を使わされるので、途中、何度か前のほうを読み返したりしてしまった。

もっとも本作に関しては、エピソードによってはちょっと説明不足というか、かなり無理したところもあって、必ずしも100%のスッキリ感とはいかないのが残念だ。巨匠、ちょっとサービスし過ぎたかもしれない。

今回スポットライトを浴びるのは、シリーズ初期からの名脇役、情報屋のダニー・ギンプと、ここ数作で圧倒的な存在感を見せている、お隣88分署の嫌われ者、でぶのオリー・ウィークス刑事だ。特に「でぶのオリー」(ファッツ・ウォラーのもじり?)はマクベインのお気に入りらしく、本作でも大活躍である。

作中に散見される、シリーズ読者へのサービスだが、目に付いたうちの一つはこんな感じだ:

彼女が見た映画は回顧上映されていた黒澤作品のひとつで、タイトルは「天国と地獄」だった。安っぽいミステリものを書いているアメリカ人作家の小説からとったものだ。

他にも結構自虐的なギャグが出てきて、マクベインの悪ふざけぶりが楽しめる。

翻訳は前作に続いて山本博。くせのない素直な訳で、読みやすくて好感が持てる。本シリーズは終盤に入って、良き翻訳者を得ることができた。

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トリノ五輪開催中

スピードスケート男子500mの中継を見始めたら、途中でやめらなくなってしまった・・・と思ったら、もうこんな時間。レース2本目、肝心の日本選手は、まだ登場しない。

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只今現在まで、日本のメダル獲得数はゼロ。まあ、どの種目にしても、「メダルの可能性」があっただけのことだから、ある意味予想通りの結果が続いているのかもしれない。

ただ、棄権だの失格だの予選落ちだの、ここまで低調ぶりが続くと、村上龍ではないが、「これは何かを象徴しているのではないか」とか考察したくなってくる。あ、考察してもロクな内容にならなそうなので、そういうのは専門の方に任せます←他力本願

それでもちょっぴり思うのだ。耐震偽装事件やライブドア事件なんかと、トリノの日本選手不振は、どこかでつながってるんじゃないかと。そして今日(昨日か)は株価も下がった。なんというか、「ちょっとハシャギ過ぎたかな?」みたいなムードが、世の中に広がってるような気がしている。

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たった今、清水が2本目を終えた。トータルタイムで4位。メダルは無し。後に続く選手はどうなるだろう?

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強風ゴルフ

2月12日、ホームコースにてプレー。

前日の建国記念日は、穏やかで暖かい、春のような陽気だったそうなのだが、この日はうってかわって寒風吹きすさぶ、真冬の一日に戻ってしまった。

その風であるが、前半は「風が強くて参ったねー」ぐらいの感じだったのだが、後半は「これじゃゴルフになんねーよ」的強風。15番ホールあたりからは、近くの畑からと思われる土埃が舞い上がり、まともに目を開けていられない状態になってしまった。

とまあ、伏線を張りつつ(笑)、スコアは51、54の105のテイタラク。ふん、僕のゴルフと大リーグボール2号は、風に弱いのさっ。

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vs.USA~野球場に連れてって♪

日本 2-3 USA(BSジャパン、録画)

いろいろと手違いが重なって、前半35分から観戦。その時点で0-1だったのだが、直後にあっさり中央を破られて0-2。なんだかなぁ。

思うのだが、ジーコ・ジャパンは、とにかく短期間に実戦を積まないと、チームとしてまとまってこないような気がする。コンフェデ杯しかり、欧州遠征しかりで、ブランクが空いたあとの初戦は、ことごとく調子が悪い。この試合も、今まで合宿で何をやってたんだろうと首をひねりたくなるほど、チームとしての動きがバラバラだったし、各選手のコンディションもイマイチだった。

それなりの勝算があっての3-6-1だったんだろうと思うが、いったい何が悪かったのか、前半の防戦一方の時間帯を見逃しているので、良く分からない。ただ、これもジーコ・ジャパンの特徴だと思うのだが、どちらかというと相手チーム対策よりは、自チームのテーマを優先していたようだから、なんというか、相性の問題(笑)だったのかもしれない。ま、それもどうかとは思うが。

とりあえずレッズサポとしては、小野と長谷部がそこそこいいプレーを見せてくれたことを喜びたい。一名忘れてるような気もするが(汗)

そうそう、今までのパターンだと、次のフィンランド戦は、少なくともこの試合よりは良い内容になるに違いない・・・と希望的に予測しておく。

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ところで、この試合の会場は、なんと野球場。ま、英語で言えばボールパークだから、球技なら何をやってもいいだろ、ってことか。昔日本でも、東京ドームかどっかでサッカーやってたような記憶もあるし。とはいえ、かつてのワールドカップ開催国が、自国代表チームの試合を野球場で開催するとは・・・(もらい泣き) ってゆーか、そんな国の代表に負けるなよな>ジーコ・ジャパン

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初詣'06(遅っ)

エントリするのがすっかり遅くなってしまったが、先週末、毎年恒例の時期遅れの初詣に行って来た。

昨年に続いて、今年も佐野厄除け大師に出かけたのだが、相変わらずの人出に改めてびっくり。10時半頃に到着して、100人ほどまとめて護摩をたいてもらって厄払い。なんかもう、有り難みもへったくれもない(笑)  そそくさと境内を出ると、向かいの物産館みたいなところに、大型観光バスが何台か停まっていて、そこから続々と参拝客(だよな?)がはき出されてくる。そんなに御利益のあるところなんだろうか。わからん。

お参りの後は、もちろん佐野ラーメン(笑)  佐野界隈だけで200店以上あるというラーメン屋だが、前日にネットを探しまくって、とりあえずファミリー向きっぽい店を何軒かピックアップ。その中から、今回は山銀さんに行ってみた。

大きな通りに面した一軒家の店で、広い駐車スペースが確保されている。我々は12時ちょっと前に到着したのだが、この時点で店内はおよそ8割が埋まっていた。(12時を過ぎたとたんに続々と客が詰めかけ、すぐに行列になってしまったから、これはラッキーだった)

ここは典型的な佐野ラーメンの店で、麺は青竹手打ち、スープは透明度の高いしょうゆ味。麺は、縮れ方といい、太さのばらつき加減といい、切ったついでに余ったらしき団子状のものがあったりして、手打ち感満点(笑)  食べてるそばからのびてしまいそうな頼りなさだったが、お味は悪くないし、芯にコシがあるので、なかなか美味しかった。ネットでの評価が、佐野ラーメンとしては水準以上なのも頷ける。

その後、前回行きそびれた佐野プレミアムアウトレットに寄ってみた。駐車場に入る車がすごい数でビビったが、なんとか駐車できた。人出も多いし、どんな感じだろう・・・と入ってみたのだが、店舗数こそ多いものの、全体としては案外こぢんまりとまとまってる感じ。隣接区域が工事中だったので、まだまだ拡張予定はあるようだ。

当然ながらファッション関係がメインなのだが、そんな中、BOSEファクトリーストアがあったので、覗いてみた。たまたまデモの上演時間だったので、それにも参加してみたが、うーん、さすがBOSE、アメリカ~ンながらも元気な音がガンガン鳴る。PCシステム用のアクティブスピーカーを特価販売していたのには、かなり心を動かされた(汗)

モール内のスタバで一服してから帰宅。何しに行ったか良く分からないが、ま、初詣も無事に済んだし、「小確幸」(by村上春樹)な一日であった。

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ある宴会の風景

いわゆる「異業種交流会」みたいなものに参加してきた。

ある会員の紹介で、某プロスポーツチームの、いわゆるフロントの方を招いて、講演をしてもらった。正直なところ、それほど面白い話でもなかったのだが、そのチームのエピソードも一つ二つ聞けたし、ほとんどボランティアで来てもらったことも勘案すれば、まずまずの内容だったと思う。

講演終了後、懇親会へ。中華式の円卓を囲んでの会食だったのだが、僕は今回幹事役を仰せつかっていたので、講師の隣に座って、あれこれとケア(別に何もしなかったけど)

同じテーブルに、この会の長老的存在の方がいらっしゃったのだが、話好きなのはいいとして、何か話題が出ると、すぐにそれを横取りして、自分の話を始めてしまう。会員同士の集まりなら、まあいつものこととして誰も何とも思わないのだが、今回は講師先生が同席されている。

この講師先生、話し方は穏やかなんだが、性格的にやや狭量とみえて、長老が話に割り込んでくると、露骨に嫌な顔をする。しかし長老、そんなことを気にすることもなく、マイペースで会話に割り込む。そのうち講師先生、自分の話に長老が割り込んでくると、それを完全無視して、別の人のほうを向いて、自分の話を続けるようになった。これで引き下がるかと思ったら、長老もさるもの、講師先生が相手にしてくれないと見るや、やはり別の聞き役を見つけては、自分の話をとうとうと述べる。

やむなく聞き役にまわった同テーブルの我々数名は、講師先生と長老双方に気を遣いつつ、パラレルに語られる二人の話に相槌を打ち続けたのであった。

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本日の教訓。空気を読めない人のところには、できるだけ近づかないこと。

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「春の祭典」おまけ

「春の祭典」の同じ箇所を、11種の演奏で聴き比べできるというサンプルCDを所有している。デッカのサンプラーなのだが、どういう経緯で入手したんだか、今ではまるで思い出せない。それぞれの演奏について、出谷啓の簡単なコメントがついたライナーノートもあって、サンプラーにしては充実の内容である。

収録されているのは、第1部から「大地の踊り」、第2部から「乙女たちの神秘的なつどい~いけにえの讃美」の二カ所、計6分程度である。以下、収録順に指揮者とオーケストラをご紹介:

1.ベイヌム、アムステルダム・コンセルトヘボウ(1948、SP)
2.アンセルメ、スイス・ロマンド(1950、モノラル)
3.モントゥー、パリ音楽院管弦楽団(1956、ステレオ)
4.アンセルメ、スイス・ロマンド(1957、ステレオ)
5.メータ、ロサンジェルス・フィル(1969、ステレオ)
6.ラインスドルフ、ロンドン・フィル(1973、ステレオ)
7.マゼール、ウィーン・フィル(1974、ステレオ)
8.ショルティ、シカゴ交響楽団(1974、ステレオ)
9.ドラティ、デトロイト交響楽団(1981、デジタル)
10.デュトワ、モントリオール交響楽団(1984、デジタル)
11.シャイー、クリーブランド管弦楽団(1985、デジタル)

いっぺんに聴き比べても、何が何やら・・・なわけだけれど、同じ箇所を演奏してるのに、聞こえてくる楽器の音が違うのは面白かった。指揮の差が特に出るのが、第2部の例のティンパニ11連打部分で、これはもうまさに十人十色。

同じ楽譜で、これほど表現に差が出るというのも不思議ではある。ポケットスコアでも入手してみようかな・・・なんて思ったりもするのだが、これはハマると大変だからなぁ←経験者

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ストラヴィンスキーを聴く:「春の祭典」

・ブーレーズ、クリーブランド管弦楽団
何度も再発されているようだが、とりあえず現時点ではこちら
かな? 今さら語るべきものもない、究極の名演である。今回聴き比べをやってみたが、やっぱり滅法面白い。好き嫌いはあるかもしれないが、まずは一つの基準となるべき演奏だと再確認した。

・バーンスタイン、ロンドン交響楽団
実家の全集組からの一枚。たぶんこれと同じ録音だと思う。

これはいいね、熱いぜ、レニー!って感じである。盛り上げ方もうまいし、ティンパニの気持ち良さげな強打もズシンと来る。もちろん強奏部だけでなく、弱音部の怪しげな雰囲気もいい。ランキングをやったら、かなり上位に入る演奏なんじゃなかろうか。

・カラヤン、ベルリン・フィル
先日買った「作品集」に収録されている演奏。1977年録音とのこと。

それにしても、なんと端正な演奏であることか。オーケストラもソロ奏者の技量も超一流なのだが、何というか、全てが「under control」な空気に支配されている。このへんが、アンチ派を生む理由の一つになっているのかな、という気がする。とはいえ、演奏自体は悪くない。いや、むしろ好演と評すべきであろう。でも、上記二点と比べると、やはり少々面白味に欠けるのは間違いない。

(この稿続く)


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「くりかえし聴く、くりかえし読む」

吉田秀和が朝日新聞にほぼ月一回のペースで連載していた「音楽展望」の、1997年から1999年までの文章を中心に、各年の演奏会評を加え、一巻にまとめたもの。前半は少しずつ読んでいたのだが、後半をまとめて読み終えた。

今さら感想を書くまでもないが、相変わらずの達意の文章に唸らされる。本当に、何度読み返しても飽きない文章である。

本書での特徴は、国内外を問わず、追悼文が多くなったことだろう。黛俊郎、池田満寿夫、リヒテル、ショルティ、メニューヒン・・・ 同時代の芸術家達を送る文章は、彼らとの自身の交流もあって、感傷的で痛々しい。それでも、だからといって「昔は良かった」的な懐古趣味に逃げないところが、吉田秀和の真骨頂だろう。

本書の帯に引用されているのは、こんな文章だ:

理屈に囚われず、虚心でくりかえしきくのが一番良い。(中略)できるだけ注意してきかないと、きき落とす音が多くなる。それでも無理をすることはない。小さくてアッという間に通りすぎたものでも、くりかえしきくうち、耳に入ることになるだろう。

これはヴェーベルンの音楽について述べた文である。

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今週の豆:トラジャカロシ

先週末ではあるが、「手焙煎珈琲豆 蔵」にて珈琲豆を補充。

この日も事前に電話を入れ、以前もらった「味わいチャート」を参考に、店主と相談しつつ、「苦み強、酸味弱」カテゴリーから「トラジャカロシ」を選択。お値段は、こちらのお店にしてはやや高めの、200g1,000円ちょうどであった。

指定の時間に豆を受け取りに行くと、僕が注文したものの他に、袋詰めされた珈琲豆がいくつかテーブルに並んでいた。恐らくは常連さんの注文だと察するが、そこそこのリピーターを確保しているようで、なんとなく安心してしまった(笑)

さて、この「トラジャカロシ」、かつては「幻のコーヒー」などと呼ばれて珍重された時代もあったそうだが、今では当然フツーに入手できる。ただ、この店でもそうだが、値段は若干高めのようだ。お味のほうだが、苦みにちょっと特徴があって、ちょっと風変わりな後味がある。思わずじっくり味わいたくなるような、奥深さのある味・・・に感じた。ような気がする。たぶん(汗)

ところで、今回の豆だが、仕上がりにちょっと焼きムラが見受けられた。以前購入したものは、やたらと丁寧な仕上がりだったのだが、注文量が増えるにしたがって、クオリティにばらつきが出始めたのだろうか。繁盛して欲しいけれど、繁盛しすぎても困るという、なかなかに複雑な心境である。

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ストラヴィンスキーを聴く:「プルチネルラ」

いやあ、いいなあ、「プルチネルラ」  コンチェルト・グロッソ風の典雅な雰囲気、ところどころで響く現代的な和音、皮肉と諧謔とユーモア・・・ 実に味わい深い。で、ちょいと聴き比べてみた。

・ブーレーズ、ニューヨーク・フィル
amazonを探してみたんだが、この録音の国内盤が見つからない。探し方が悪いんだろうか? 輸入盤で同じ録音と思われるのはこちら

線が細いというか、筋肉質で痩せた感じのアンサンブル。演奏もそっけないくらい淡々としているのだが、どういうわけか、じっくり聴くと次々にいろんな音が聞こえてくるから不思議だ。まさにマジック。何度聴いても飽きない名演。

・マリナー、アカデミー室内管
こちらはブーレーズとは違って、オケをたっぷりと豊かに鳴らす演奏。スタイルというか、アプローチとしてはブーレーズの対極にあるかもしれない。あ、これもストラヴィンスキー:作品集に収録。この2枚組、ホントにお得である。

この曲を音楽として楽しむには、こんなふうに華やかにかつしっとりと歌う演奏がいいのかも。もちろん、ブーレーズの「さぁ、勉強するぞ」的演奏も面白いわけだが。BGM的に聴くなら、こちらのマリナー盤か。第7曲Vivoのトロンボーンなんか、特にバリバリで聴きモノである。

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「プルチネルラ」聴いたら、オリジナルのペルゴレージも聴いてみたくなってきた。なんか適当な入門盤がないか、探してみなければ。

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「男たちの大和」~正統派カドカワ映画(え?)

男たちの大和/YAMATO」(佐藤純彌監督、2月1日、丸の内TOEI1)

正月映画落ち穂拾いシリーズその2(笑) カドカワ映画で戦争モノとなっては、これはもう劇場の大画面で観るしかあるまい、ということでお出かけ。なんせ映画の日だし。

えーと、以下、ネタバレというか、内容に触れるので、その旨一応お断りしておく。気にする人はいないと思うけどさ。
 
 
 
いやー、しかし困ったな・・・というのが見終わっての感想だった。素材、俳優、演出(音楽、CG含む)それぞれに、良い部分と悪い部分が同居していて、どうにも落ち着きの悪い感じである。

まず、リアルスケール(だよな?)の大和甲板だが、これはさすがに素晴らしい。それに連なる艦橋や機銃銃座も良くできてるんだが、片側側面からしか写してくれないので、肝心の戦闘場面でのスケールが小さくなってしまう。訓練中の体操シーンや、特攻直前の訓辞を聞くシーンなどで、セットの大きさを生かしたショットがあるだけに、戦闘シーンにもワンカットでもロングショットが欲しかった。

俳優陣もおおむね良好。特に反町隆史が良かった。ある意味、彼もパターン化された存在ではあるのだが、姿勢そのものや、立ち居振る舞いの品の良さなどは、周囲とは別格な感じがして、大いに見直した。ま、演技はフツーだけどね(笑)

良く分からないのは、例えば長島一茂で、気の利いた台詞の多い、なかなかオイシイ役なんだが、彼の大和での階級や位置づけが映画で説明されないので、「(先陣となって散る、)本望じゃないか」なんていう決め台詞が、どうにも浮いてしまっている。司令官役に渡哲也を引っ張り出したのだから、あの役に一茂は、さすがに荷が重かったと思う。

分からないといえば、現代パートの鈴木京香も、大和乗員(下士官)の生き残りの娘にしては、ちょっと若すぎるのではないか。また、大和沈没地点に行きたいというのはいいとして、記念の日の前日に、突然枕崎にやって来て「船を出してください」ってのはないだろう。

久石譲の音楽は、悲壮美をたたえた雄大なもの・・・はいいんだが、どうにも使い方がぱっとしない。それと、エンディングの長渕剛は、ちょっとカンベンしてくれ、って感じ。

しかし、最大の弱点は、基本シナリオにあると思う。劇中、あたかも仲代達也の回想みたいな感じで話が進むのだが、そうなると、多視点での描き方そのものがちょっとオカシイことになる。(回想だったら、フツー視点は単一)

とまあ、こんな感じで、悪くはなかったのだが、物足りない部分も多々。泣かせどころももちろん多いのだが、「はい、ここで泣いてください」といった感じの演出では、どうにも居心地が悪い。これだけの材料と資金でこのデキじゃ、さすがにもったいない。

収穫といえば、結局のところ派手なドンパチを大画面と大音響で味わえたことぐらいか。カドカワ映画は、やはり映画館で観てこそ、鑑賞に耐えうるということが、個人的には証明された。

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「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」~青春グラフィティ

ハリー・ポッターと炎のゴブレット」(マイク・ニューウェル監督、1月29日、MOVIX三郷)

諸般の事情により、正月映画をことごとく見逃してしまっていたのだが、子ども達にせがまれて、落ち穂拾い(笑)

実は前作の「アズカバンの囚人」を見逃していたのだが、とりあえず本作は本作で、単品作品としてちゃんと楽しむことができた。

本シリーズ、全然原作を読んでいないので、あくまで映画だけを観ての感想である。

第一作当時からすっかり成長してしまった出演者達だが、作品間のブランクを感じさせることもなく、キャラをしっかりと守っているのにはひと安心。多少自我めいたものが芽生えているのも、同一シリーズのファンにとっては、観ていて楽しめることだろう。

ストーリーの中心は、ホグワーツを舞台に行われる、魔法学校三校対抗戦の模様なわけだが、各種目の描写は迫力満点で、これは確かに面白い。しかし、冷静に考えると、この対抗戦の基本ルールが良く分からない(笑) 最終種目の勝利ルールは分かるけど、これだと、それ以前の二種目が、まるで無意味になってしまうような気がするんだが・・・ もしかしたら原作もそうなのかもしれないが、このあたり、もうちょっと説得力のある設定にして欲しかった。

サブストーリーとして、ハリー達の恋愛模様チックな人間関係がある。誰が誰に気があって、それなのに、あっちから声がかかるとふらっと傾いたり、こっちに声をかけたいのに、そうしなかったり・・・という感じで(←わかんねーよ)、まあ、なんというか青春しちゃってるわけである。このあたりの描写は、映画ならではといったところ。唐突だが、ロン君、僕は君の味方だぞ。

シリーズ物としての安心感に、でんと乗っかった感のある本作であるが、はてさて、今後はどんな展開を見せるのだろうか。映画そのものよりも、シリーズの方向のほうに関心が向いてしまうのであった。

ところで、魔法学校三校対抗戦だが、いくらなんでも種目が危険すぎる(笑) 魔法省ならびに魔法教育委員会(あるのか?)におかれては、早急な改善を促したい。

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