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「宇宙戦争」~とにかく逃げろ!

宇宙戦争」(8月1日、日比谷スカラ座)

興行サイドの期待を、どうやら大幅に下回っているらしい「宇宙戦争」だが、k-tanakaさんの推薦記事(?)を読んだら、俄然観に行きたくなったので、出掛けてきた。

(例によって、本作未見の方は、以下注意してお読み下さい。つーか、出来れば予備知識ゼロで鑑賞されることを強くオススメしておきますです)
 
 
 
どちらかといえばネガティブな評価のほうが先行しているらしい本作だが、どうしてどうして、なかなかに面白かった。

宇宙人による地球侵略モノといえば、最近ではやはり「インデペンデンス・デイ」が思い浮かぶし、それ以外の映画にしても、どうやったって似たような作りになってしまうわけだが、本作がある意味原作に忠実に、ひたすらやられっぱなしの物語に徹したのは正解だろう。

とにかくエイリアンの、情け容赦ない攻撃振りが圧巻で、このへんの描写は、ほとんど「プライベート・ライアン」状態である。剥き出しの敵意と共に、圧倒的な破壊力で人々を殺戮していくエイリアンと、それに対して余りに無力な人類。この「無力さ」が、トム・クルーズ演じるダメ親父の感じる「無力さ」を通じて、それなりにうまく描かれていたと思う。

二人の子どもを抱えて逃げるトム・クルーズだが、知力と体力の限りを尽くして敵に立ち向かう・・・のではなくて、ただひたすら逃げまくるというのが、かなり正しい。そう、彼の使命は、「子ども達を無事に母親のところへ届けること」なのだから。

後半、「ジュラシック・パーク」から「エイリアン2」になっちゃったり、スピルバーグ作品の常で、子ども達がクソ生意気だったりするところが、演出的にはちょっと残念ではあるが、まあ、許しておこう。

勝利感のない、やや虚無的な結末ではあるものの、原作に忠実ということで、これは仕方なかろう。「ようやく悪夢が終わった」といった感じのエンディングには、「太陽の帝国」のエンディングと、どことなく通じるものを感じた。(まあ、他の作品も似たようなもんだが)

暑い夏の夕暮れ、空調の効いた設備の良い映画館で、大画面と大音響で楽しむ分には、かなり満足度の高い一本だと思う。おまけに今日は映画の日だったから、お得感倍増である(笑)

*********

ところで、見終わって僕は考えてしまったのだ。いつの日かスピルバーグに、「ヒロシマ」を、あるいは「東京大空襲」を、撮らせられないかと。余分なドラマは交えずに、被害者でも加害者でもない、徹底的に「目撃者」的なスタンスで。

そうしてもいい時期が、もう来ているような気がする。

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