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「シルミド」

シルミド / SILMIDO

レンタルDVDで「シルミド」を観た。

うわー、男くせー(笑) なんというか、ペキンパーが東映ヤクザ映画の役者を使って、戦争映画を作ったみたいである←意味不明

・・・と、ちと動揺した書き出しになってしまったが、いやあ、こいつはまさに力作だ。近年の韓国映画の、守備範囲の広さは驚異的だが、本作はまさにそのうちの一極点を占めるものだろう。

敵対国(組織)首脳の首を取るために、「使い捨て」部隊が組織される。鍛えに鍛えられ、今や精鋭部隊となった彼らが、いわゆる政治的判断で見捨てられた時、事態は最悪の方向に動き出す・・・という筋は、見始めればおよそ予想がつくし、その結末も(実際にあった事件でもあるし)、予測できるものだ。それでも、「使い捨て」の彼らが、使われもせず捨てられるに至る過程には、胸が痛む。

犯罪者として、死刑囚として、社会的に抹殺された彼らが、一つの使命を与えられ、それに向かって過酷な訓練に耐え抜く過程は、つまりは彼らのアイデンティティーの回復である。このあたりの描き方の巧さが、本作を単なる戦争アクションにしていない所以だろう。

カン・ウソク監督の手際の良さも光るが、この映画で見るべきは、とにかく役者達だろう。ちょっと丹波哲郎を思わせるアン・ソンギや、大杉蓮っぽいソル・ギョング、やたらと芸域が広そうなホ・ジュノ等々、どいつもこいつも、実にいい面構えではないか。

細かい疵が無いわけではないが、それをも押し切る力強さに溢れた名作。観ておいて損はない。

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