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ショスタコーヴィチを聴く:交響曲第5番

ショスタコーヴィチの交響曲中、言うまでもなく最もポピュラーな本作であるが、とりあえず今回聴き比べたのは、三種類ほど。以下、簡単な感想を:

・ハイティンク指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ
彼の全集からの一枚。分売だと、こちらがそうかな?  「純音楽的」とか「純器楽的」とか評されることの多い演奏らしい。確かに、謹厳実直とでも言うか、大げさな身振りで悲壮感を振りまいたりとか、そういう雰囲気ではない。ひたすらスコアを音楽化したら、こんな感じになった・・・という印象を受ける演奏である。スコア読んでないけど(汗)  とはいえ、つまらないわけでは決して無く、「そうか、5番って、こういう音楽なんだ」という説得力に溢れている。一種のスタンダードと言っていいのだろう。


・バーンスタイン指揮ニューヨークフィル
有名な、1979年日本公演のライブ。(僕が買った時は、CDに5番一曲だけだったが、現役盤ではチェロ協奏曲(ヨーヨー・マ)もカプリングされている)  この曲を最初に聴いたのがこの演奏でだったので、ハイティンクを聴くまでは、ずーっとこれがスタンダードだと思っていた。いやはや、凄い演奏だったのだなー。終楽章のテンポなんて、ある意味ルール違反(笑)  曲の解釈とか、そういう次元では無いところでの、圧倒的な曲造りが強烈だ。

余談だが、この曲は一度だけ、実演に接している。6~7年前、佐渡裕/日フィル(新日?)で聴いたのだが、なかなかの熱演であった。もっとも、今思い返してみると、ひたすら「面白い音楽」として盛り上げるアプローチは、つまりは師匠のバーンスタインの焼き直しであったか。それがいけないというわけではないけれど。


・ムラヴィンスキー指揮レニングラードフィル
サイト「Shostakovich」によると、ムラヴィンスキーはこの曲だけで11種の録音を残しているようだが、今回入手したのは、こちらの一枚。もっとも、聴きたかったのは、カプリングされている「森の歌」だったのだが(笑)  おかしな表現だが、上記ハイティンクとバーンスタインの、中間からややバーンスタイン寄りの演奏といった印象。適度な緊張感と共に、やや鷹揚な感じもあって、いかにもこの曲のエキスパートといった雰囲気である。1954年のモノラル録音だが、収録年にしては、ちょっと音が悪いかも。

ところで、このコンビでは、ポピュラーなチャイコフスキーの交響曲(4~6番)を所有しているが、トランペットの音が同じようにベタベタなのには笑った。もちろん、テクニック的には巧いんだけど、なんというか、方言みたいなものなんだろうか。

*********

サイト「Shostakovich」にある通り、この曲の録音は、100枚を超えるらしい。おまけに、今でも同曲の録音は続々出てきている。この曲だけに限った話ではないが、「聴き比べ」だなんて、軽々と口にできる言葉ではないな。

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» ショスタコービッチ交響曲五番祭り予感カルメン引用。 [六国峠@ドクター円海山の音楽診療室-「ヴェレス」がなくて...]
拍手は指揮者が手を下ろしてからβさん(TBはじめましてよろしくお願いしまする)の ショスタコーヴィチの第5番への『カルメン』引用の意味 でのDSCH Journalの筋の確かな情報に基く報告。 確か数年前にも「招き猫」でも話題になり申したが、 その発端のMSさんのHP「「曲解!?クラシックへの勧誘」に詳しい次第 なお転載不可の明言アリて連絡が現在不可能の為、リンクは避けるが、グーグルでキーワードをいれればヒットするゆえ自助努力で探索の程。 どうもこのトピックの言及が謎の解明に... [続きを読む]

受信: 2005.05.12 00:48

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