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2005年3月

バーレーン戦雑感

日本 1-0 バーレーン(テレビ朝日にて観戦)

諸般の事情により、やむを得ずテレ朝で観戦。ありがたいことに、解説はセルジオがメイン。松木がいなくて良かった(笑)

前のイラン戦の反省だかなんだか、3バックに戻してのバーレーン戦。やはりこの陣形だと、とりあえず守備は落ち着くが、攻撃にもうひとつ迫力が無い。

お互い慎重な試合の入り方から、前半はチャンスの芽を潰し合う展開。例によって、日本のほうがボールキープ率は高かったようだが、攻撃にスピードが無い。テレビだと良く分からなかったのだが、俊輔や加地、アレックスにボールがわたっても、その次のボール出しに迷うシーンが多かったのは何故だろう。2トップの動きが悪かったといことだろうか。

大して見せ場もなく前半が終わり、選手交代も無いまま後半へ。

後半に入ると、一転して日本のボール回しにスピードが加わり、前への意識が高まったように感じた。ムードが高まったところで、鈴木に代えて玉田。その玉田がファーストタッチ(たぶん)でファールをもらい、そのFKを俊輔が蹴ったところから、オウンゴールが生まれた。

先制した後、追加点を奪いに行くのか、このまま逃げ切るのか、ちょっと迷いがあったようで、打ち合いになりかけたが、バーレーンの焦り気味のプレーにも救われ、そのままゲームセット。

今日の試合、特に後半は、少なくとも内容では相手を上回っていたので、オウンゴールとはいえ、勝ち点3に値するサッカーではあったと思う。とはいえ、自力では無得点だったわけで、得点力不足はかなり深刻だ。

システム変更の良否はともかく、チーム内のコンビネーションは良くなったように見えた。アジアカップの時もそうだったが、基本的に同じメンバーで、厳しい試合を積み重ねていくことで、チームの成熟度を上げようということなのかもしれないが、ワールドカップ本番ならともかく、試合の間が空く今次予選では、これはかなりリスクの高いやり方なのではないか。

それにしても、ジーコ・ジャパンの運の強さは大変なものだ(笑) 試合後の川渕キャプテンの、満面の笑みを見る限り、これでもうジーコ解任は無くなっただろう。後は選手達の頑張りと、ジーコの運の強さに賭けるしかあるまい。

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「ホテル・ニューハンプシャー」

ホテル・ニューハンプシャー

録り溜めてあった「ホテル・ニューハンプシャー」を観た。

アーヴィングの原作は読んでいないのだが、少なくとも映画は、彼の代表作の「ガープの世界」と同じような世界観で描かれているようだった。(ついでだけど、「ガープの世界」は小説も映画も素晴らしい。で、アーヴィングの小説は、他の作品も買ったのだが、何故か未だに、本棚の奥深く眠ったままでいる)

恐ろしくピュアなハートを持つ両親に、それぞれに問題を抱えた五人の子ども達と、一緒に暮らす祖父と犬。父親の「ホテルをやろう」との思いから始まった物語は、ニューハンプシャーからウィーンへ、そしてニューヨークからまた田舎のホテルへと舞台を移しながら、めまいがするほどの不幸と幸福の連鎖を描き出す。

積み重ねられる個々のエピソードは、ほとんどが下品だったり悲惨だったりするのだが、時折描かれる、何でもない静かなシーンが、ささやかな浄化作用を映画にもたらし、結果として、全編が穏やかなオーラに包まれたかのような仕上がりになっている。

登場人物は、ほぼ全員が何かしら病的な気質(あるいは本当の病気)の持ち主なわけだが、これはつまり、今の時代に心を病んでいる現代人の典型だろう。問題は解決されず、不幸ばかりが起こり、運命を呪いたくなる・・・

そこで父親は言うのだ、「開いた窓は見過ごせ」と。

人生は、そう悪くないものなんだよと、この映画は言っているようだ。

全編を通じて、ジョディ・フォスターの天才振りが炸裂している。1984年の作品だが、この時の彼女って、いくつだったんだろう? それから、ウィーンで出てくるナスターシャ・キンスキーにもびっくり。でも、とってもキュート(笑)

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春ゴルフ

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久しぶりにゴルフに出かけた。(3月27日(日)、ホームコース)

前日の土曜日は、天気こそ良かったものの、吹く風は案外冷たく、気温もそれほど上がらなかった。次の日曜日も同じような陽気かと思っていたら、まさに春らしい、穏やかにして暖かい一日となった。

フリーで出かけたのだが、運良く8時半前の組に入れてもらえた。今回同伴したのは、クラブご長老の82歳コンビ。大正13年のお生まれだそうだ。

しかしこのお二人、元気どころの騒ぎではない。高齢者用にクラブが用意する電動カートにも乗らず、すたすたと歩いてのラウンド。プレー振りも立派なもので、飛ばないのは当然としても、とにかく曲がらない。400ヤード近くのミドルでも、ドライバーで180ヤード、スプーンで150ヤード、残り70ヤードはショートアイアンで・・・といった調子で、しっかり3オン。手堅く2パットでボギー、時々ロングパットが決まってパーという具合で、いぶし銀とでも言うか、まさに「老練」という言葉通りのゴルフを見せつけられた。

ティーショットで倍ぐらいの距離を飛ばしながらも、上がってみれば同スコアというホールが続き、「ドライバー、飛んでたのにねぇ。やっぱりゴルフは上がってナンボだね、わはは」という決まり文句まで頂戴してしまった(泣)

挙げ句の果てには、「わたしら、いつもワンハーフやってくんだけど、どうします?」だと(呆) 「日が長い時期なら、2ラウンドやったりするんだけどねぇ、わっはっはっ」だそうで、ご長老方、恐らく既に半分は妖怪になっているに違いない。

合間に一緒に昼食を取ったのだが、聞くところによると、ご長老の片割れは、シベリア抑留からの生還者だとか。20代の前半で、恐らくは限りなく死に近づいたであろう彼の人生は、しかし80を過ぎる今日、月に2回、自分の足で18ホール(あるいは27ホール)を歩くに至っている。ちょっと感慨深いものがあった。

さて、記録のためにスコアを。前半はなんとか49、後半は崩れて55、おまけのハーフは53と、やっぱり平々凡々たる成績であった。

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「雨の降る日曜は幸福について考えよう」

雨の降る日曜は幸福について考えよう
橘玲著

海外投資を楽しむ会」という団体(?)があって、そこから何冊かの著作が生まれている。「ゴミ投資家のための」と書名に付けたそのシリーズは、どれも面白く、ためになった。中でも、「投資」やら「資産運用」というものに対する幻想を、「金持ちになりたければ、真面目に働くのが一番」とひと言でうち砕いてしまった「ゴミ投資家のための人生設計入門」は衝撃的だった。(現在は、「世界に一つしかない「黄金の人生設計」」と改題され、文庫化されている)

同書のエッセンスは、「橘玲(たちばな れい)」なる人物が著しているわけだが、彼が各著で述べてきた主張を、改めてまとめ直したのが本書「雨の降る日曜は~」である。(前半部分は、日経新聞の日曜版に連載されていたものを収録)

生命保険のカラクリ、不動産投資(特に、日本人の持ち家志向)の不思議さ、教育を始めとした、あらゆる現行制度の歪みといった問題について、読者である我々が、考え直すきっかけを与えてくれる。彼の主張は常に冷静で、ある意味「身も蓋もない」といった類のものだが、きちんと考えられた末の発言ゆえ、納得せざるを得ない。

例えば著者は、ヘーゲルの「人は常に他者の承認を求めて生きている」という言葉を引き合いに出して、こう語る。

(風俗業や高利貸しといった)儲かる商売に参入者が少ないのは、それが他者の承認を得られない汚れ仕事と見なされているからだ。

あるいは、住宅ローン(借金)を借りるというのは、未来へのタイムマシンに乗ることであり、ローンの金利とは、そのタイムマシンの乗車賃だと言う。言い得て妙ではないか。すなわち、「金で時間を買うことをファイナンスと言う」わけだ。

現在の日本の姿と、避けられない「衰退した未来」を見つめる姿勢は、クールとかシニカルとかいうよりは、むしろ「憐れみ」を感じさせる。彼の主義主張にかかわらず、恐らくは彼もこの国を愛しているのだろう。

老後資金だの資産運用だのを考える前に、自分の頭を使うべきことに気づかされる一冊である。

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イラン戦雑感

日本 1-2 イラン(NHK-BSにて観戦)

双方の力関係、ホーム/アウェイの差等を考えると、順当と言えば順当な結果だったように思う。

出だしは決して悪くなかった。引いて守ることはせずに、ドリブルを多用するイラン選手に対し、常に数的優位を保ってボールを奪い、そこから左右に展開して攻撃に移るという、ほぼプラン通りの試合展開だったと思う。特に中田は、かなり広い範囲を走り回って、攻守に顔を出していた。

リズムのいい時間帯に先制できていれば・・・という流れだったが、中田や俊輔へのマークが厳しいのと、高原のボールコントロールが良くないため、なかなかフィニッシュの形が作れなかったのが痛かった。

先制点は仕方ないところだろう。加地が押し倒されたようにも見えたが、あれがファールかどうかは、まさにレフェリーの判断次第。ちなみに主審は、昨年のアジアカップ準決勝(対バーレーン)で、遠藤を一発レッドで葬った審判だそうだが、今回の試合に限っては、やや基準があやふやなものの、とりあえず双方にフェアなレフェリングだったと思う。

後半の同点弾は福西だったが、その前の柳沢も良く競った。フォワードが仕事をさせてもらえない状態では、やはり二列目からが詰めるのが効果的だから、あれは本当にいいゴールだった。

日本としては、最大の強敵イランを相手に、アウェイで引き分けなら充分な結果だから、ここで試合を落ち着かせたいところだったが、当然の如く勝ちに来るイランに対して、何故かまともに攻め合ってしまった。攻めに出かけたところでボールを奪われ、そのままサイド深くに持ち込まれたところへ、対応しに行った中澤がかわされ、ゴール正面でほぼフリーな状態で、頭で決められてしまった。

この場面、中央に中澤が残っていれば・・・というシーンだったが、4バックでサイドが抜かれてしまうと、センターのどちらかが対応せざるを得ないから、仕方のないところか。3バックならば・・・と考えてしまうところだが、この場面では、やはりボランチが戻ってなくてはいけなかったのではないか。となると、4バックというシステムに問題があるというよりは、そのシステムへの習熟度の問題という気がする。

選手で言うと、高原が悪すぎた。気合いが入りすぎたのか、トラップが常に大き過ぎたし、なぜかヘッドで競り合う場面もほとんどなく、ポストプレーどころではない。玉田もいいポジションが取れず、ほとんどボールに触れなかったのではないか。

まだ二試合終わったばかりだから、この時点でグループ内順位を気にするのは無意味だろう。とはいえ、来週のバーレーン戦では引き分け以上の結果を得ないと、状況は一気に苦しくなる。アジアカップの時のように、次も同じメンバーで戦うということになりそうだが、そうなると次も得点チャンスは少なそうだ。不安である。

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アキバ石丸ソフト館

用事があって都内に出かけたついでに、久しぶりに秋葉原へ寄った。

JR秋葉原駅構内がすっきりときれいになってからは、もうどのくらい経つのだろう? 電気街への改札を出て右側は、再開発の最中のようだったが、先行して真新しいビルが一棟、間もなくオープンする様子だった。

中央通りをしばし散策してから、石丸電気ソフト館へ。なんだかリニューアルしたばかりらしく、店名も「石丸SOFT3」ということになっていた。

店内に入ってみると、ポピュラー系のディスクは一切なく、ジャズとクラシックだけで6フロア使うという贅沢さ。ちなみに上から、6Fと5Fがジャズ、4Fから2Fがクラシック、1Fは映像(DVDとかね)やSACDに、アナログディスク(LP)、書籍類という配置。マニアにはたまりませんな。

で、その品揃えだが、国内最大級ってことになってるらしいが、そう言うからにはそうなんだろうなー・・・という感じ←どんな感じだっ  なんかもう、品数が多すぎて、何が何やら・・・ってのが正直なところであった。長時間いたら、酔ってたかも(汗)

輸入盤のお値段だが、うーん、安いものもあれば、割高(ネットに比べて)っぽいものもあるようだし、なんとも評価しかねる。もっとも、今の時代、ネットの存在を無視しての、不当な高値販売ってのは、まずあり得ないと思われるので、そう気にすることもないのかも。

只今リニューアルオープン記念につき、輸入盤を対象に、一律5%のポイントが付与されるらしい。アキバへお出かけの際は、是非。

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今週の豆:タンザニア

連休中、浦和方面へ行ったので、珈琲工房TONEGAWAにて豆を購入。

今回は、お店のお薦めもあって、いわゆる「ニュークロップ」だという、タンザニアをチョイス。(お店の豆メニューを参照)  前回訪れた際は、こちらの「焙煎は俺に任せな!」風の店員さんが応対してくれたが、今回は女性店員が優しく接客してくれた。ソフトな物腰ながら、豆の説明はきちんとしているし、好感度大である。

さっそく飲んでみたが、苦みが穏やかで、とても飲みやすい。また、後味がすっきりしているので、何杯でも続けて飲めそうな感じ。強いて言えば、「コーヒーらしさ」みたいな点で、やや物足りない気がしないでもないが、焙煎後4~5日経たないと、豆本来の味が出ないらしいから、今週末あたりが飲み頃なのかもしれない。

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バルトーク、更にあれこれ

相変わらずバルトークを聴き散らかしているので、ちょっとまとめ。

「弦楽四重奏曲(全6曲)」
今回入手したのは、アルバン・ベルクSQ(EMI)のものだが、HMVだと1,085円、Amazonだと2,407円である。Amazonでは「US Import」、HMVでは「From Europe」と表記されているが、モノは同じと思われる。どちらがいいのか良く分からないが、参考のために両方ともリンク貼っておく。もちろん僕は、HMVで購入した(笑)

肝心の曲だが、とにかく歯ごたえ充分である。ただ、4番あたりは、先鋭的ながらも、バルトークらしく作曲技法と音楽性が見事に両立していて、繰り返し聴くにつれ、味わいが深まる感じだ。また、5番あたりの親しみやすさも悪くない。


「ヴァイオリン・ソナタ(全2曲)、無伴奏ヴァイオリン・ソナタ」
この記事で書いた時には、ネット販売の商品では見つからなかったのだが、改めて検索したら、あっさりAmazonにも、HMVにもあった。うう、あの時はあんなに探して見つからなかったのに。おまけにこれ、HMVだと1,490円である。(Amazonでは2,045円。僕が山野で買ったのも、そのぐらいの値段だった)

で、こちらの曲&演奏だが・・・うーん、良くわからん(汗) 上記四重奏曲に輪をかけて先鋭的かつ難解である。何回か繰り返して聴いてはみたが、正直ギブアップである。少し時間をおいて、また聴き直してみようと思う←ありがちな逃げ口上


「ミクロコスモス(全曲)」
こちらはAmazonで見つけた、山崎孝による全曲盤。国内盤ではあるが、お値段も2枚組で2,100円と良心的である。

練習曲集なので、最初のほうはただのユニゾンとか、そんな曲が並んでいて、そう面白いものではないが、やはり使われている和音やリズムは、ちょっと(かなり)独特。後半になると、民謡に主題をとった舞曲とかが出てきて、なかなか楽しい。こういう曲集は、やはり実際に楽譜を見ながら聴いたほうが、より楽しめそうだ。曲そのものを聴くのであれば、舞曲中心の抜粋盤が適当か。


「ピアノ曲集/コチシュ」
デンオン(デノンっていうの?)の廉価盤シリーズの一枚

若々しく溌剌として颯爽、時に繊細といった感じで、とても楽しい一枚。これで1,050円はお買い得である。

このCDの中に、「組曲」(作品14)というのが収録されているが、この曲が、「のだめ」第5巻に出てくる長野の音楽クリニック(だっけ?)での、ピアノ部門の課題曲だったようだ。かなり難しそうっす。


「青ひげ公の城」
今回入手したのは、国内盤のケルテス指揮のCDだったのだが、今しがたAmazonで見たら、在庫切れだった。うーん、ついこの前、山野で買ったばかりなのだが。

さて、このオペラだが、いやー、こりゃすごい。対訳歌詞を見ながら聴いてみたが、この恐ろしさは並みじゃない。ほんと、聴いてて怖くて鳥肌が立ったぞ、マジで。緻密とされるオーケストレーションを、もっとじっくり聴き込めば、面白さも倍増なんだろうが、歌詞を見て場面を想像しながら聴くだけでも、充分以上に楽しめる。もしかしたらナマの舞台を見るよりも、想像力を働かせながら聴いたほうが面白いかも。バルトークの未聴曲(たくさんあった)の中では、今回最大の収穫であった。


・・・とまあ、バルトークを一所懸命聴いた2ヶ月ちょっとであった。面白かったけど、ちょっと疲れた。けど、やっぱり面白かった←どっちなんだっ!

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22222番は誰だ!

ついさっき、パソコンを立ち上げて、自分のblogを表示させてみたら、カウンターが「022220」番だった。おお、もうすぐ「22222」番ではないか。

ま、新札でもなければ、電車の切符でもないので、2並びになったからといって価値がでるわけではないが、もしこちらをご覧戴いているあなたが該当者だったら、とりあえずお祝いを述べさせて戴きたい。おめでとう!←別にめでたくない

・・・しかし、あと一歩間違えたら、自分で2並びを踏んでいたわけか。そのほうが良かったのか、悪かったのか、はて。

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iPod Shuffleの春

・・・すいません、タイトルには深い意味はないです。

発売以来話題沸騰(たぶん)のiPod shuffleであるが、最近、良く街中で見かけるようになった。

しかし良く目に付くな・・・と思って考えてみたが、確かに良く出来ている。まず、真っ白なボディカラーに、同じ色のイヤホンケーブルとネックストラップ。なんせ白だから、白衣でも着て歩かない限り、何を着ていても目立つこと間違いない。

しかし、それ以上にスゴイのは、あのネックストラップであろう。僕が見かけたiPod Shuffle着用者は、ほぼ全員、ネックストラップで首からぶら下げていた。ということは、体のほぼ中央に、あの真っ白なボディが来るわけで、これで目立たないわけがない。あの配色とネックストラップ(及びその長さ)を考えたデザイナーは、まさしく天才である。

先行していた他メーカーの製品は、ほとんどがメタリックなシルバーか黒。RioCreativeの製品では、多色バージョンがあることはあるが、僕の知る限り、iPodの純白ほどインパクトのある色は無い。

考えてみれば、メモリ・オーディオ製品で、機能的な差別化はかなり難しいわけで、そうなるといかにユーザーに「持っている喜び」を与えられるか、が大きなポイントになるのは自明の理だ。白く輝くiPod Shuffleをぶら下げて歩くユーザー(女性比率高し)が、どこか誇らしげに見えるのは、気のせいではあるまい。

と言いつつ、iPod Shuffleに表示部が無いのはちょっとなぁ・・・とか思って、購入に踏み切れないでいるのだった←優柔不断

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ベルティーニの思い出

ベルティーニが亡くなったのを、朝日新聞の記事で知った。

初めて彼の演奏に接したのは、80年代後半、ケルン放送響との来日公演での、マーラー/9番だった。

サントリーホールのP席で、彼の指揮振りをずぅっと見ていたのだが、フィナーレで音が消え去っていくにつれて、彼の姿も小さくなっていったように見えたのを、今でも覚えている。(あの美しいエンディングに、フライングで拍手した客がいたのだが、P席の僕からはそいつが良く見えた。ええい、無粋なアングロサクソンめ!)

その9番に余りに感動したので、数年後の、同じコンビでのマーラー・チクルスでは、三公演の通し券を買って、前から三列目という、余りに近すぎる席で、3、5、6番(7番だったかな? 思い出せん)と聞き惚れたのだった。

そうそう、この時のチクルスもサントリーホールだったのだが、3番の時には、P席に合唱団を配置していた。合唱団は終楽章まで出番がないので、そのままP席に座っているのだが、待っている間、本を読んでる女性がいた。度胸がいいというか、無神経というか・・・ あ、でも演奏は素晴らしかった。もちろん。

その後、93年か94年の暮れに、都響とベートーヴェンの9番をやったのも、同じくサントリーホールで聴いた。この時の第九は、当時の新解釈だとかで、かなりテンポの速い、颯爽とした演奏だった。その第九も良かったのだが、その前に演奏した「エグモント」が、やたらと格好良かったような記憶がある。

更にもう一度、同じく都響とのマーラー・チクルスのうち、埼玉会館でやった「巨人」を聴いている。マーラーの「若さ」と共に、指揮者自らの「若さ」を前面に押し出したかのような、爽やかな印象の演奏だった。

こうして思い出してみると、僕が出かけた演奏会では、聴いた回数の最も多い外国人指揮者かもしれない。最近はほとんど演奏会に出かけていないのだが、いつか機会があれば、また聴きに行きたいと思っていただけに、とても残念だ。

ご冥福をお祈りします。

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「批評の時」

批評の時
新保祐司著

以前読んだ、同じ著者の「国のさゝやき」が面白かったので、もう一冊読んでみようと思って、本書を選んでみた。(当然・・・と言っては失礼だが、本屋には並んでいないので、今回もbk1にて購入)

「国のさゝやき」のほうは、著者の音楽時評を集めた本だったので、比較的読みやすかったのだが、本書は、著者の専門である、近代日本文学に関する批評が中心なので、かなり取っつきにくい。

相変わらず小林秀雄はあちこちに出てくるし、原点からの引用語をいちいち「」でくくる文章作法は、かなり読みづらい。「参ったなぁ」と思いながらも、どこか挑発的な匂いのする文体に引きずられ、最後まで読み通したのだった。

「読みづらい」とは書いたが、最終章、書名にもなっている「批評の時」と題された一稿は、「国のさゝやき」にあったものと同じく、挑発的にしてスリリングな文章で、全巻の白眉である。例を挙げよう:

二十世紀は、作曲の時代ではなく、演奏の時代であった。文学の世界で、二十世紀が小説の時代ではなく、「批評」の時代であったのと、アナロジーがある。現象的には、文学の世界は相も変わらず小説の時代だとしても、事の本質としては、「批評」の時代なのである。

「十九世紀は作曲の時代、二十世紀は演奏の時代、そして二十一世紀は(恐らく)批評の時代」というのは、乱暴ではあるが、かなり面白い括り方だと思う。「批評」にとっては、「今こそその時」(Now's the Time・・・って、こりゃジャズか(笑))ということらしい。

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今週の豆:グァテマラ

タイトルは「今週」だが、実際は先々週、新たに豆を補充。今回もランサメント香房へ行き、グァテマラを購入。(豆メニューはこちら

日曜日の昼時に行ったのだが、店内には先客が二組いた。店主とあれこれ会話しながら、どの豆にするか思案している。こういう「こだわり自家焙煎」みたいなお店が繁盛するのは、とてもいいことのような気がする。

今回選んだグァテマラ、前回選んだマンダリンに比べると、やや苦みが強いようだが、その分、しっかりしたコクと味わいがって、とても美味しい。どちらも甲乙つけがたいなぁ。

そもそもの「おうちで自家焙煎大作戦」は、どうやら今シーズンは見送りっぽい雰囲気になってきたが、こうやってあちこちの自家焙煎珈琲を飲んでみるだけでも、充分楽しいし、美味しい。これからも新たな店、新たな豆にトライしてみたいものだ。

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スキーへ行って来た

およそ4年ぶりに、スキーへ行って来た。

前回出かけた時には、既にスキーはカービングの時代になっていた。また、ボーダーとスキーヤーの比率は、当時で半々ぐらいだったろうか。現在のスキー事情がどうなっているのか、いささか不安を抱きながらの旅行ではあった。

10日の夜、仕事を終わらせてから急いで帰宅し、夕食を食べながら荷造りをして、夜8時半頃に出発。途中の休憩が、やや長めだったこともあってか、目的地の白馬に到着したのは、夜中の1時ちょっと前だった。ここまで、道路には雪も無く、宿泊場所である山小屋の駐車スペースも、冬の間は雪に覆われているはずが、地面が見えていた。夜中に着いたわりに、気温もそれほど低くなく、拍子抜けしてしまった。

翌日(11日)は天気予報によると雨だったが、朝のうちはまだ曇り。もっとも、気温はやはり高めで、3月初旬とはいえ、ちょっと暖かすぎる感じだった。(その晩のニュースによると、この日の気温は、4月上旬並みだったとか)

雪質が悪そうだったので、少しでも標高の高いところ・・・と思って、この日は岩岳に行ってみた。山麓で子ども達と自分の分のスキー道具をレンタルし、とりあえずゴンドラに乗って山頂へ。

ところで、僕のスキー板は、10年以上前のモデルなので、当然ながらカービングなどではなく、ついでに見栄をはって195cmという長さのものなので、さすがに時代遅れにつき、今回の使用は見送り。おニューを揃えようかとも思ったのだが、そもそもカービングスキーを履いたことさえないので、今回は足試しにレンタルしてみることにしたのだ。

ゴンドラの終点付近で、緩い斜面を選んで、ちょっと足慣らし。家内と上の子は、とりあえずボーゲンで滑れるのだが、下の子はスキーは生まれて初めてなので、僕の足の間に立たせて、半ば抱えるようにして滑っていた。ちょっと遊んだら、なんと雨が振り出したので、レストハウスに避難して、早めに昼食。午後も小雨が降ったり止んだりという天気だったので、早めに切り上げて初日終了。

夜は白馬の中華料理屋「桂花」で食べた。ここではすごく真っ当な料理が食べられるので、白馬に来ると毎回寄っている。料理は今回も美味しかったが、食べ終えて外に出ると、雨が本降りになっていたので、ちょっと鬱。

翌朝(12日)起きてみると、雨が雪に変わっていたらしく、あたりは真っ白。車にも数cmほど、雪が積もっていた。この日は、前回(4年前)に行った五竜のいいもりゲレンデへ行くことにした。

朝からの雪はずっと降り止まず、だんだんと勢いを増してくる。午後には気温も下がってきて、視界も悪くなってきた。上の子はだいぶ滑れるようになったので、雪と寒さにも負けず、何本も滑っていたのだが、下の子はややめげ気味。それでも、リフトに乗るのは楽しいらしく、へこたれずに頑張った。大雪にはなったが、結局4時近くまで遊んでいた。

雪は一晩中降っていたらしく、翌朝(13日)起きると、15cmぐらいの新たな積雪。新雪を滑りたかったのだが、帰りの渋滞を避けたかったので、泣く泣く朝のうちに白馬を出発。さすがに午前中は混雑もなく、午後1時過ぎには、自宅に帰り着いてしまった。

時間も短いうえに、子どもの面倒ばかり見ていて、僕自身はほとんど自由に滑れなかったのだが、久しぶりのスキーはやはり楽しかった。カービングスキーも、当初心配していたほどの違和感はなかったので、来シーズンは、ちゃんと自分用を揃えようと思う。

ゲレンデでは、ボーダーとスキーヤーの比率は、6:4ぐらいだったろうか。若者の9割ぐらいはボーダーで、スキーヤーは我々の年代以上か、その子ども世代という感じだった。

噂には聞いていたが、スキーもスノボも、それぞれ人口が減少しているらしく、今回も12日は土曜日だったにもかかわらず、リフトで待つことなんかなかった。その昔、休日のスキー場で、リフトが20分とか30分待ちだったのが、嘘のようである。

しかし、今でこそ子どもにスキーを「教える」などと偉そうにしてられるが、そのうち「スキーなんてだっせーのやってらんないもん。ボードだよ、ボード」とか言われてしまうのだろうか(汗) 今からちょっと憂鬱である。

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魔のルータ

「ルーター」と「ルータ」、どちらも同じ意味で、恐らくblogなんかでは「ルーター」と表記したほうがスマートなような気がするが、いちおう業界人(?)の端くれとして、語尾を伸ばさない表記で統一しようと思ったりしている。

というのは本題ではなくて、このところ挙動不審だった事務所のルータが、とうとう無期限スト(懐かしい響きだ)に突入しちまいやがった。

事務所内ネットワークの設定は、以前うちの会社にいた技術屋がやったのだが、彼はもう退職して、いない。残されたマニュアルを見ながら、あれこれ修復を試みたのだが、しょせんは素人の付け焼き刃、治るはずもない。

にっちもさっちもいかなくなったので、今は他社に勤めているその元社員に連絡を取り、無理を承知で修復作業をお願いしたところ、快く引き受けてくれた。

当然のことながら、自分の仕事が済んでから、ということで、ウチには夜7時過ぎに到着。あちこちいじってみると、やはりルータそのものが怪しいらしい。このルータ、他の事業所とVPNを構築できるようにと、結構高級なモデルを導入したのだが、使えなくては意味がない。こちらのトラブルシュートは今後の課題として、応急処置で、安価なルータに置き換えることにした。

閉店間際の電器店に駆け込み、ルータとケーブルを買って、作業再開。あーでもない、こーでもないと作業してもらった結果、夜11時過ぎにようやく復旧。感謝感激である。

というわけで、今日一日、ほとんどネットに接続できない環境で過ごしたわけだが、この不便さたるや尋常ではない。もちろん、朝から晩までネット経由で何かしているというのではなく、「返事のメール書こうっと」とか、「えーと、あの商品って、どこが扱ってたっけ?」とか、そういう即時性が大事なのであって、思い立った時にネットにつなげないというが、実にストレスフルであるということだ。

なんにしても、治って良かった。さ、明日からバリバリ仕事するぞ!←嘘つけ

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鹿島戦、その後

今さらながらだが、レッズ系のblogは、RED HOT BLOGS IIにまとめられているので、とても便利だ。こういうところに、自分の書いた記事が表示されるというのは、気恥ずかしくもあり、他blogとの余りのレベル差に暗澹としたりもするわけだが、ま、枯れ木も山の賑わいと、自分で勝手に納得している。

で、鹿戦以降のあれこれについて、蛇足をいくつか。

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記事に書いた通り、僕はテレビ観戦だった。同じくレッズサポの親父は参戦したのだが、たまたま一緒に昼食を取ったので、現場の様子を聞いてみたところ、アントラーズのサッカーをけなす、けなす(笑) (親父ももちろんレッズサポなので、かなり偏った見方をしているとは思うが、一応かつてはサッカー部員だったりするので、試合を見る目は、まずまずしっかりしていると思っている) 

「あんなのはサッカーじゃない。プロなんだから、勝てば何でもいいってもんじゃないだろう。あれじゃ、アントラーズのサポーターがかわいそうだ」とのことである。かなり見直したぞ、親父(笑)

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鹿戦のハイライト、アルパイと鈴木の小競り合いだが、マッチコミッショナーが「鈴木の転倒が大げさという見方を示した」とのこと。なかなかに大人な配慮である。偉いぞ、マッチコミッショナー(笑)

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レッズのスポンサーであるカブドットコム証券の、自らもレッズサポを名乗る常務執行役・「る~さ~」こと臼田琢美氏が、彼のblogで鈴木及びアントラーズ批判と取れる記事を書き込んだところ、猛烈な批判にさらされてしまった。

僕はたまたま、件の記事(若干修正された)が書き込まれてすぐ読んだのだが、「おぉ~、スポンサー&サポとはいえ、思い切ったことを言うな~。でも、こういう人、好き♪」とか素直に感心したのだった。しかし、その後はご覧の通り、匿名での非難コメントの嵐である。

彼と同じことを、例えば僕が記事にして書いたとしても、非難のコメントなんかつくわけもない。そういう意味では、著名人が実名でblogを運営するというのは、それなりの覚悟と対策が必要ということになるのだろう。それにしても、安全な場所(完全な匿名)から、あらゆる手段での攻撃を繰り広げる連中というのは、いったいなんなんだろう?

良くわかんないが、頑張れ、る~さ~!

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しかし、最も憂鬱なニュースは、身内(?)から起きてしまった。

「レッズ&ピース」が発足

これについて何かを書く気力も起きないのだが、とりあえずここでは強烈な不快感だけ、表明しておく。同趣旨のトラックバックは、上記RED HOT BLOGS II、又は日本活動蹴球倶楽部 by kojyaさんを参照のこと。

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大愚を行う者は必ず大義を振りかざし、結果最も弱き者が悲惨を見ることとなる。(飯島和一「黄金旅風」)

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vs.アントラーズ

レッズ 0-1 アントラーズ(TBSにて、前半30分より観戦)

前半30分からテレビを見始めたので、失点シーンは見逃してしまった。0-1から反撃へ・・・と思った矢先、アルパイが一発レッドで退場。これをひっくり返すのは苦しいな、と思っていたのだが、結局そのまま90分が終わってしまった。

不愉快なことが多い今日の試合だったが、アントラーズについて書くと、どう書いても負け惜しみになってしまうから、ここは我慢しておこう。

で、レッズのほうだが、アルパイのレッドは仕方ないところか。前の試合で、アルパイがかなり悪質な(その前に鈴木の挑発があったにせよ)プレーを仕掛けており、試合後に問題になりかけたりしたわけだから、審判もそのへんは頭に入れていたに違いない。鈴木も充分それを承知していての、あの無闇に大げさなリアクションだろう。これは審判の問題ではなく、アルパイの学習能力の問題だと思う。

後半に入ってから、暢久に代えて達也、長谷部に代えて岡野と、ゲームメークを放棄し、個人の能力での打開だけに期待したかのような戦術を選んだわけだが、ギドもややキレ気味だったのかもしれない。ドリブル勝負やセットプレーから、いくつか惜しいシーンはあったものの、とても逆転が狙える試合運びではなかった。

コンディションが不完全なエメを、結局90分使ってしまったり、怪我から復帰したばかりの達也を投入したり、ホーム開幕戦にかける意気込みは認めるが、空回りだった感は否めない。選手もスタッフも、もう少し落ち着けるようでないと・・・

先週のザスパ戦でも感じたのだが、今シーズンに関しては、事前のコンディション調整がうまくいっていないのは明らかだ。ここからは毎週の実戦で修正していくしかない。前半10試合ぐらいはなんとか五分で乗り切ってくれれば、その後の巻き返しに期待できるとは思うが、さて。

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その後、NHKでマリノス対ジュビロ。あのゴールはどう見ても神の手だろう(笑) ピッチレベルからはよく見えなかったのかもしれないが、今シーズンも審判の問題はあちこちで起こりそうだ。

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やっぱり、「負け犬の遠吠え」を。アントラーズのサッカーは、もはや強者のそれではない。今季の無冠は、今日の一試合をもって決定した。

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ココログ増量

思い出したように、「ココログマガジン」なるお便りが、ニフティから送られてくるわけだが、最新号に「ココログ容量追加のお知らせ」があった。

ここの場合、会員無料のベーシックプランなので、容量は30MBだったのが、今回の措置によって50MBに増量されたわけだ。もっとも、どこのblogもGB当たり前、中にはTBなんてのも出てきている昨今、あまりにも対症療法(というよりは付け焼き刃)的な今回の容量増加ではある。ま、増えて文句言うこともないんだけど。

面白かったのは、上記の「お知らせ」の文章で、他社blogサービスの大容量化についてケチをつけたり疑問を投げかけたり、品質を維持しつつ容量を増やすのが、いかに難しいことであるかを言い訳したり説明したり、いろんな意味で「大企業の社員らしい」書きぶりなのが楽しい。

あれこれ言いたいことが思い浮かんでしまうが、わずかながらでも増量に踏み切ったことは、正当に評価したいと思う。これからも頑張ってくれ>ニフティの中の人

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ブンデスリーガ憧憬

「鴨汁うどん」が看板の店があって、時々そこへ食べに行く。

地元では知られているし、なんせ席がカウンターで8席、テーブルが一つだけという小さな店なので、昼時は大賑わいである。

かつてこの店の名物だった、麺茹で係の偏屈な親父さんは、数年前に引退してしまった。その後、若い職人が後を継いだのだが、今日行ってみたら、別の新しい職人に代わっていた。やはり若いその職人は、しっかりした体躯の坊主頭で、どことなくハンブルガーの高原に似ている。

今日の昼時も、店内はやはり満員。ほんの数分待つと、ばらばらとまとめて四席ほど空いたので、僕も含めて、待っていた客が交代で席につき、口々に注文を告げる。

客A「えーと、鴨汁うどん」
客B「こっちも鴨汁ね。あ、大盛りにして」
(客Aと客Bは連れである)
僕「鴨汁うどん、餅入りで」
客C「俺も鴨汁。大盛りにしようかな」

中田英寿のごとく店を切り回すおかみさんが、それぞれに注文を復唱し、職人が「あいよ!」と元気良く答え、麺を茹で始める。ヒデのスルーパスに反応する高原のようである。

さらに数分後、茹で上がった麺を水洗いし、ざるに取り分ける高原。作業を終えると、彼は元気良くざるをカウンター越しに配り始めた。「はい、こちらお二人さん、鴨汁の普通と大盛りね。えーと、あとひとり、大盛りはどちらでしたっけ? ・・・あ、こちらね、はい、お待たせしました。 ・・・あれ? あー、すいません、うっかりしてました!!」 ふっ、高原、相変わらず決定力がないな。

そしてそこから、僕の麺が茹で上がるまでの数分間、既に出されていた漬け汁が冷めていくのを、ぼんやりと見守っていたのだった(泣)

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「ネバーランド」

ネバーランド」(3月1日、銀座シャンテシネ))

映画の日、ヒットしてるんだかしてないんだか、よく分からない「ネバーランド」へ。

「ピーター・パン」の原作者であるJ.M.バリ。劇作家として行き詰まっていた彼が、ある家族(母親と四人の子どもたち)と出会い、彼らと過ごす時間の中から、いかにして「ピーター・パン」の物語が生まれていったのかを描いた物語である。

この映画は、もう、ジョニー・デップに尽きる。バリ本人がどんな人物か知る由もないが、「きっとこんな人物だっただろう」と思わせるほどに、見事な役作りをしている。デップだと、僕には「ギルバート・グレイプ」が印象深いが、それと同等以上の出来ではないか。

永遠に少年でいられるなんてあり得ない。夜眠りにつき、翌朝起きるたびに、子どもたちは大人に近づいてしまう。そしてある日突然、少年は大人になるのだ。母親を思いやる長男の決然とした態度を見て、バリは呟く:「なんてことだ、ほんの30秒で、君は大人になってしまった」

けれど、「信じる力」があれば、少年はいつまでも少年のままでいられるし、「ネバーランド」にだって行ける・・・ もちろんそんなことは夢物語だ。しかし、だからこそ、大人は自らの心の中だけででも、少年で居続けたいのだ。そうやって、大人はみんな、神経をすり減らすような日々に耐えていく。

小粒ではあるが、これはまさしく、かつて少年であった大人の男たちのための映画だと思う。

監督はマーク・フォースター。「チョコレート」でもそうだったが、クロースショットを多用し、登場人物の表情を克明に追う。だからこその脇役陣であろうが、興行主役のダスティン・ホフマン、子どもたちの祖母役のジュリー・クリスティ共に、的確な演技で脇を締めていた。

もっとも、お婆さんのジュリー・クリスティを見るのは辛かった。「ドクトル・ジバゴ」「恋」「赤い影」での知的な美しさが懐かしい。

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