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ベルティーニの思い出

ベルティーニが亡くなったのを、朝日新聞の記事で知った。

初めて彼の演奏に接したのは、80年代後半、ケルン放送響との来日公演での、マーラー/9番だった。

サントリーホールのP席で、彼の指揮振りをずぅっと見ていたのだが、フィナーレで音が消え去っていくにつれて、彼の姿も小さくなっていったように見えたのを、今でも覚えている。(あの美しいエンディングに、フライングで拍手した客がいたのだが、P席の僕からはそいつが良く見えた。ええい、無粋なアングロサクソンめ!)

その9番に余りに感動したので、数年後の、同じコンビでのマーラー・チクルスでは、三公演の通し券を買って、前から三列目という、余りに近すぎる席で、3、5、6番(7番だったかな? 思い出せん)と聞き惚れたのだった。

そうそう、この時のチクルスもサントリーホールだったのだが、3番の時には、P席に合唱団を配置していた。合唱団は終楽章まで出番がないので、そのままP席に座っているのだが、待っている間、本を読んでる女性がいた。度胸がいいというか、無神経というか・・・ あ、でも演奏は素晴らしかった。もちろん。

その後、93年か94年の暮れに、都響とベートーヴェンの9番をやったのも、同じくサントリーホールで聴いた。この時の第九は、当時の新解釈だとかで、かなりテンポの速い、颯爽とした演奏だった。その第九も良かったのだが、その前に演奏した「エグモント」が、やたらと格好良かったような記憶がある。

更にもう一度、同じく都響とのマーラー・チクルスのうち、埼玉会館でやった「巨人」を聴いている。マーラーの「若さ」と共に、指揮者自らの「若さ」を前面に押し出したかのような、爽やかな印象の演奏だった。

こうして思い出してみると、僕が出かけた演奏会では、聴いた回数の最も多い外国人指揮者かもしれない。最近はほとんど演奏会に出かけていないのだが、いつか機会があれば、また聴きに行きたいと思っていただけに、とても残念だ。

ご冥福をお祈りします。

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受信: 2005.03.19 08:58

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