« 渡辺克也「インフィニティ」 | トップページ | 「オケコン」と「弦チェレ」 »

「アフターダーク」

アフターダーク
村上春樹著

村上春樹の小説について感想を書くことに、なにか意味があるんだろうか?

・・・などとハルキっぽく書き出してみたが、しっかりハズしたような気がする。やれやれ←なんちって

作品の骨格としては、「海辺のカフカ」よりは「スプートニクの恋人」に近いのだろうか。ちょっと変わった(でも魅力的な)登場人物がいて、ちょっと変わった(でも面白い)ストーリーが展開され、うんと変わった(そしてうまく理解できない)結末へと辿り着く。

過去の著作の読者であれば、結構楽しんで(あるいは、我慢して)、最後まで読める作品だと思う。あ、褒めてます、念のため。

「夜は妖精のもの。だから人間は、夜眠るのだ」という一節は、松本零士のマンガにあったような気がする。そんな、本来は人間のものではない時間に繰り広げられる、なさそうでありそうで、でもやっぱり恐らくはなさそうな物語。起きた事件は解決せず、眠り姫は目覚めず、恋も始まらない。それでも、読み終えた時に、僕は安心感を覚えた。まさに、長い夜が明けて、空が明るくなったのを確かめた時のように。

僕にとっては、これで充分。

参考記事:『アフターダーク』読了(chiiko通信)

|

« 渡辺克也「インフィニティ」 | トップページ | 「オケコン」と「弦チェレ」 »

「書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

おはようございます!
ことしもよろしくお願いします。
参考記事にしていただいてありがとうございます。
ほとんど参考にはならなかったと思いますが。

yujiさんが春樹さんの本について語るのは初めてなのではないでしょうか。
でも、読んでいる方のような気がしていました。
やはりこの作品は、流れの中で読んで楽しむ本なのかなと思いました。
私もすんなりとは読めずに、我慢して読んだという記憶があります。
でも、この作品で春樹さんと初めて出会うというのも、それはそれですごいことかなという気もします。

「夜は妖精のもの。だから人間は、夜眠るのだ」
という一節。そうなのかもしれませんね。
ではまた!


投稿: chiiko | 2005.01.14 08:06

chiikoさん、コメントありがとうございます。

「ねじまき鳥」から「カフカ」に至る諸作品と、恐らくはそれらのバックグラウンドになったであろう、「オウム」と「地震」の影響が、この作品でも表れているように読めましたね。

chiikoさんの仰る通り、この作品で初めて村上春樹に出会うという方がいたら、どんな感想を持つか、聞いてみたいですね。

遅くなりましたが、改めて今年も宜しくお願いします。

投稿: yuji | 2005.01.16 00:09

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/15752/2565625

この記事へのトラックバック一覧です: 「アフターダーク」:

« 渡辺克也「インフィニティ」 | トップページ | 「オケコン」と「弦チェレ」 »