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「オールド・ボーイ」

オールド・ボーイ」(12月1日、有楽町スバル座)

映画の日だったので、少し早めに劇場へ。既に入場待ちの列ができていたので、ちょっと焦ったが、席取りに困ることはなかった。上映開始時の入りは、劇場の8割ぐらいだったろうか。

2004年のカンヌで、グランプリを取った作品(パルムドールは、「華氏911」)ということ以外、ほとんど予備知識無しで観たのだが、これは正解だった。

※以下、ネタバレはしないが、できるだけ予備知識無しで観たほうが楽しめる作品だと思うので、それだけご留意を。


ある日突然拉致され、その後15年にわたって監禁された後、再び突然解放された主人公、オ・デス。「誰が」「何のために」15年もの間、自分を監禁したのか。失われた家族(ある事情により、会えなくなっている)と15年という歳月を償わせるための、彼の復讐劇が始まった。解放後に出会った女・ミドや、唯一再会できた旧友の力を借り、ようやく真相に辿り着きはしたが、そこで明らかになったのは、デスに対して仕掛けられた、凄絶な罠だった・・・

とまあ、ストーリーはこんな感じ。それにしても、このシナリオを思いついた奴は鬼だな、と思ったら、なんと原作は日本の同名劇画
(原作・土屋ガロン、画・嶺岸信明。但し、設定のいくつかと結末は、原作と映画で異なるらしい)だった。

突拍子もない設定ながら、冒頭で大きな謎を提出して、観る者の思考を引きつけ、そのあとも、「謎の解決に近づく」→「新たな謎の提示」→「更なる謎解き」というパターンで走り抜ける、このドライブ感が素晴らしい。独特の映像感覚と演出、歪んだユーモア、安っぽく軽薄な、それでいて印象深い音楽と、細部まで良く作り込まれた映画だと思う。カンヌのグランプリも、充分納得がいく。

終盤、罠の正体が明らかになる場面は衝撃的。観ていて、思わず声を上げそうになった。その後の結末は、謎めいた曖昧なものになっているが、それも監督の狙いなのだろう。救いようのないストーリーだけに、ラストのほのかな明るさが、妙に心に沁みる。

しっかりと作られた、秀作である。

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