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上司は思いつきでものを言う

上司は思いつきでものを言う(集英社新書 0240)
橋本治著

僕自身は、どちらかといえば「思いつきでものを言う」側に属しているので、自己分析的な興味で、この本を読んでみた。

架空の「埴輪メーカー」の物語は、かなり良くできている。個々の場面も、いかにもありそうだ。

でもって、このへんを笑いながら読み進むと、いよいよ「思いつきでものを言う」土壌についての考察が、読者をあちらへこちらへと引きずり回す。儒教による解読やら、現代ビジネスマンが何故「幕末もの」や「戦国もの」を愛好するのか、といった考察に付き合わされた挙げ句、なんとなく結論めいた結びがあって、著者との小さな旅は終わってしまう。

「バカにせず、バカかもしれない可能性を考える」、或いは「バカにせず、バカではない可能性を考える」なんていう言葉は目ウロコだし、「(官僚達には)現場の声に耳を傾ける必要はない」という指摘にはびっくりさせられる。なんとなく結論めいた、「やせた現場を豊かにすることを考える」なんていう表現も、確かになるほどな、と思わせられる。

だが、ちょっと待った。結局読者は、著者・橋本治の「壮大(かどうかは知らないが)なる思いつき」に付き合わされただけではないのか? 「ほーら、思いつきだけでも、本の一冊ぐらいは書けるんだよ~」と著者がうそぶく姿が、想像できるようである。やられた。

読者の「程度」を試す、踏み絵みたいな一冊かも。おー、こわ。

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受信: 2004.11.14 00:15

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