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「それから」のそれから

先月、漱石「それから」の感想を書いたのだが、書きかけで「下書き」に放り込んだまま、忘れていた。

で、昨日、ちょっと書き足して、体裁を整えてから投稿したら、なんと、下書きを書いた日付で投稿されてしまった。うーん、そういうシステムだったのか・・・

それはまあともかく、「それから」を読んで、ちょっと思い出したことがあったので、書いておく。

作中、代助が「煤烟」という小説を読んでいて、こんな感想を漏らす。

代助は独りで考えるたびに、自分は特殊人(オリジナル・原文ではルビ打ち、筆者注)だと思う。

この一文、「自分はオリジナルだと思う」で思い出したのが、1992年にNew York Times Book Review上で行われた、ジェイ・マキナニーと村上春樹の対談である。(Roll Over Basho: Who Japan Is Reading, and Why

この対談中に、村上春樹は自身の文学的な生い立ちに触れながら、「自分が小説を書くためには、自分なりの言語を創り出すことが必要だった」と述べつつ、そのうえで、「In that sense, I'm an original 」と言っている。

「それから」の「自分はオリジナル」と、村上春樹の「I'm an original」とは、使われている文脈も意味も違うのだが、僕の中では、即座にこの二つが結びついてしまった。村上春樹が「それから」を読んだ時に(たぶん読んでいるはずだ)、このフレーズに出会って、もしかしたら、それが対談で口をついて出たのかな・・・などと想像して、ちょっと楽しい気分になったのだった。

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